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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ひなたぼっこ

2012年02月15日
洞爺湖
洞爺湖湖畔の巡視中に道路の路肩に積もった雪の山に丸くなったキタキツネ(※)を発見。

日向ぼっこでもしていたのでしょうか、カメラを向けてもピクリともしません。
私に気がついたのか顔をあげてあくびをしました。
ただ、耳だけはしっかりと私の方に向けています。


あくびをするキタキツネ

そのあと、トラックが大きな音を立てて通り過ぎたため、
サッと立ち上がり、私を数秒凝視したあと、湖畔の林の中へ走っていきました。


凝視するキタキツネ

警戒心が低いキタキツネ。もしかすると餌付けなどで人慣れしているのかもしれません。
人馴れしていると道路でうろうろして車にはねられることもあります。
もしキタキツネに出会っても決して餌などやらない様にしてください。
また、人との距離が近づくとキタキツネの糞などを媒介とするエキノコックス(※2)に感染する危険が増します。
野生動物とは適度な距離をとってうまく付き合っていきましょう。

※1キタキツネ(学名:Vulpes vulpes shrencki)
哺乳綱食肉目イヌ科の哺乳類。北海道の平地から高山帯まで、広く生息しています。ネズミやエゾユキウサギ、鳥類、昆虫などを主に食べ、秋には果実や木の実も食べます。

※2エキノコックス:扁形動物の一種の寄生虫。幼虫がエゾヤチネズミに、成虫がキツネやイヌに寄生します。ネズミが卵を摂取すると、体内でふ化し、幼虫が寄生します。幼虫の寄生したネズミをキツネやイヌが食べると、キツネやイヌの小腸で成虫となり、やがては産卵します。卵はキツネやイヌのフンとともに体外に排出され、周囲を汚染し、再びネズミが卵を食べると幼虫に寄生されます。