北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
今回は、北国の冬が過ぎ去りつつあるサロベツ原野についてお伝えします。
まずはサロベツ原野の広がる豊富町の落合という地区から見た利尻山(3月末)の写真です。本州以南の多くの地ではフキノトウが芽生えたり、暖かなそよ風が吹くなど、春が訪れているかと思いますが、ここではまだまだ白銀が映える冬景色が目立ちます。とはいえ、肌にビシビシと突き刺さってきた2月までの冬風はだいぶ穏やかになり、天気の良い日には日光の暖かさを感じられるようになりました。
上は幌延ビジターセンター(幌延町)、下は下沼園地(幌延町)の写真です。幌延ビジターセンターは4月末まで休館しており、防雪用の板が張り付けられたままになっています。周辺にはおよそ1m程度の積雪があり、改めて今冬の積雪の多さを感じさせられます。下沼園地の木道もすっぽりと雪のカバーに覆われていますが、わずかにぽこぽこ頭を出した看板が園地内であることを教えてくれます。
サロベツ原野にも春の訪れを感じられるものはないのかと思い、幌延ビジターセンターの裏側を歩いていると、まだら模様に広がるコケの群落を見つけました。しゃがんで顔を近づけてみると、桜餅のようなふんわりとした甘いにおいがしました。本州と比べると足取りは遅いものの、サロベツ原野にも着実に春が訪れつつあるようです。
サロベツ原野といえばエゾカンゾウなどの花々が咲き誇る夏期が有名ですが、白銀の大平原の中で春の訪れを感じる今の時期も趣があると思います。サロベツ湿原センター(豊富町)は冬期も開館しておりますので、よろしければ是非お越し下さい。
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サロベツ湿原センター http://www.sarobetsu.or.jp/center/
■4月
開館時間:10:00~16:00
休館日:月曜日
■5月~10月
開館時間:9:00~17:00 ※6月、7月は8:30~17:30
休館日:なし
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