北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
1件の記事があります。
ページ先頭へ↑
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
「スプリング・エフェメラル」とは、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、
あとは翌年の春まで地下で過ごす早春植物の事を言うようです。
また、「春の儚いもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれるそうです。
洞爺湖周辺でも「スプリング・エフェメラル」フクジュソウ(※1)を発見しました。
<フクジュソウの黄色い花>
ここ数日の春の陽気に誘われて咲いたようです。
他にも雪解けが進んで発見したモノがあります。
それは、下の写真のオレンジの丸で囲まれているところで発見しました。
<雪解けで水がまだ冷たい池>
見つけたのはエゾアカガエル(※2)の卵塊です。
<触るとプルプルしている卵塊>
これからもっと暖かくなれば、エゾアカガエルたちが冬眠から覚めて、
「クワワックワワッ」とオスが縄張りを主張したり、
メスを呼ぶラブコールがあちらこちらで聞こえてくることでしょう。
そんなカエルたちを今後も見つけそっと見守って行きたいと思います。
※1フクジュソウ(学名:Adonis ramosa)
キンポウゲ科の多年草。
北海道から九州にかけて分布し山林に生育する。
初春に花を咲かせ、夏までに光合成をし、
それから春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラルである。
※2エゾアカガエル(学名:Rana pirica)
両生綱 カエル目(無尾目)アカガエル科
北海道、サハリンに生息する体長は4-7cmほどのカエル。
岸に近い平地から、2000mの山地までの森林や草原に生息している。
雪解け直後の、4月から5月に700-1100個の卵を湿原、湿地、池、水たまり等に産卵する。