アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
レブンアツモリソウ
2012年06月07日
稚内
今年も待ちに待ったレブンアツモリソウの季節がやってきました!
礼文島北部アツモリソウ群生地では現在ちょうど見ごろを迎えています。今年は過去に例がないほど開花が遅れた昨年に比べると、開花はやや早かったものの全体的に背丈が低く、花のサイズもやや小ぶりなようですが、やはりその存在感は際立っています。
クリーム色が多いレブンアツモリソウですが、中には白色の個体もあります。(6/6 アツモリソウ群生地)
ところで既にご存知かもしれませんがレブンアツモリソウは蜜を持たない花です。にもかかわらず、虫(主にニセハイイロマルハナバチの女王)に受粉を依存する虫媒花でもあります。通常、蜜のない花を訪れてもハチにとっては全く利益がないはずですが、レブンアツモリソウは同時期に周辺に咲いている同じラン科のハクサンチドリや同じ色のネムロシオガマ(ゴマノハグサ科)と間違って訪れるハチを受粉に利用していると言われています。騙されて誘い込まれたハチは足を滑らせて内部に落ち込み、脱出する時に背中に花粉を付けて飛び立ちます。そのハチが別のレブンアツモリソウを訪れることで受粉が成立するのです。さらに、レブンアツモリソウは自分で栄養を作り出すことができないため、ハイネズ等の共生菌から栄養をもらって生きていることも知られています。
ハクサンチドリに囲まれて咲くレブンアツモリソウ。
なかなかおいしい場所を見つけたようです。(6/6 アツモリソウ群生地)
他の植物とうまく共生しながら、長い年月命をつないできたレブンアツモリソウ。しかし、現在は盗掘などの影響で生育数を減らし、環境省などの事業で保護増殖が図られています。この花の命を未来永劫つないでいくためにはレブンアツモリソウだけを守るのではなく、周辺の植生、ひいては礼文島全体の生物相を守っていくことが重要なのだと思います。
レブンアツモリソウの大株(6/6 アツモリソウ群生地)
【関連リンク】
礼文島いきものつながりプロジェクト
http://www.town.rebun.hokkaido.jp/ikimono/index.html
礼文島北部アツモリソウ群生地では現在ちょうど見ごろを迎えています。今年は過去に例がないほど開花が遅れた昨年に比べると、開花はやや早かったものの全体的に背丈が低く、花のサイズもやや小ぶりなようですが、やはりその存在感は際立っています。
クリーム色が多いレブンアツモリソウですが、中には白色の個体もあります。(6/6 アツモリソウ群生地)
ところで既にご存知かもしれませんがレブンアツモリソウは蜜を持たない花です。にもかかわらず、虫(主にニセハイイロマルハナバチの女王)に受粉を依存する虫媒花でもあります。通常、蜜のない花を訪れてもハチにとっては全く利益がないはずですが、レブンアツモリソウは同時期に周辺に咲いている同じラン科のハクサンチドリや同じ色のネムロシオガマ(ゴマノハグサ科)と間違って訪れるハチを受粉に利用していると言われています。騙されて誘い込まれたハチは足を滑らせて内部に落ち込み、脱出する時に背中に花粉を付けて飛び立ちます。そのハチが別のレブンアツモリソウを訪れることで受粉が成立するのです。さらに、レブンアツモリソウは自分で栄養を作り出すことができないため、ハイネズ等の共生菌から栄養をもらって生きていることも知られています。
ハクサンチドリに囲まれて咲くレブンアツモリソウ。
なかなかおいしい場所を見つけたようです。(6/6 アツモリソウ群生地)
他の植物とうまく共生しながら、長い年月命をつないできたレブンアツモリソウ。しかし、現在は盗掘などの影響で生育数を減らし、環境省などの事業で保護増殖が図られています。この花の命を未来永劫つないでいくためにはレブンアツモリソウだけを守るのではなく、周辺の植生、ひいては礼文島全体の生物相を守っていくことが重要なのだと思います。
レブンアツモリソウの大株(6/6 アツモリソウ群生地)
【関連リンク】
礼文島いきものつながりプロジェクト
http://www.town.rebun.hokkaido.jp/ikimono/index.html