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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ヒナを拾わないでください

2012年06月13日
洞爺湖
四十三山巡視中、遊歩道脇の茂みの中に生き物が動く気配を感じたので茂みをよく観てみると・・・
草の影でじっとしている小型の野鳥を発見しました。


<草の影で小鳥を発見>

見るからに幼く、色や模様などからするとシュジュウカラ(※)のヒナかと思われます。
ヒナはだいたい羽が生えそろっているので、巣立直前か巣立ちの際に巣から飛び出しうまく飛べずに地面に着地したのかと思います。
ケガしている様子もないのでそっと見守っていると藪の中に飛び跳ねて行きました。


<レンズ越しにヒナと目が合う瞬間>

もし、巣立ち直後のヒナがいても拾ったり、捕まえて家で飼ったりしないでください。
野鳥のヒナはまだ上手に飛べないままで巣立つことが多く、そのようなヒナでも多くは子育て最中なので、
親鳥の邪魔をすることになってしまいます、ましてや捕まえてしまうと親鳥からしてみると誘拐になってしまします。
そっと観察した後は静かにその場から立ち去りましょう。

(詳しくは、(財)日本鳥類保護連盟の右記URLよりご参照ください:http://www.jspb.org/hina.html

※シュジュウカラ(学名:Parus minor)
鳥類 スズメ目 シジュウカラ科 シジュウカラ属
日本の森林や湿原などに生息する全長13–16.5cmの鳥。
かん高い声で「ツィピーツィピー」と繰り返し鳴く。
果実、種子、昆虫などを食べる。
4月~7月にかけて皿状の巣を作り、卵を産む。
約2週間メスのみが抱卵し、雛は孵化してから約3週間で巣立つ。
親鳥は黒い一本の模様が胸にありネクタイのように見える。