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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

The world wetlands day 2013.Feb.2

2013年01月30日
洞爺湖
2月2日は、ラムサール条約が締結された日として「世界湿地の日(The world wetlands day)」に定められています。そのため世界各地では、2月2日の前後に湿地にちなんだ様々なイベントが開催されています。
そこで、ウトナイ湖・支笏湖・洞爺湖・サロベツ原野など、日本の代表的な湿地を含む国立公園等を所管する北海道地方環境事務所では、平成24年9月24日に北海道の新たなラムサール条約登録湿地に函館の大沼が登録されたことを記念して、ウトナイ湖・支笏湖・洞爺湖・利尻礼文サロベツのアクティブレンジャーで、AR日記のリレー企画を行うことにしました。
「サロベツ原野」つづいての第二弾、今回はラムサール条約に指定されていませんが北海道の国立公園の中で水鳥の生息地になっている洞爺湖をご紹介します。

洞爺湖は、壮瞥町と洞爺湖町にまたがる、直径約11km~8kmの約11万年前の巨大な噴火により誕生したほぼ円形の湖です。面積70.2㎢の日本で9番目、カルデラ湖としては屈斜路湖、支笏湖に次いで3番目の大きさです。
湖の中央付近には約5万年前の火山活動で出来た4つ(大島・弁天島・観音島・饅頭島)の島があり、中島と呼ばれています。


<洞爺湖中島>

洞爺湖の北側には田畑が広がり、米や豆などが収穫されます。
南側には有珠山があり数十年に一度噴火を繰り返しています。
湖畔には火山の恵みでもある温泉があり、毎年多くの観光客が訪れています。
湖ではヒメマスやワカサギの漁も行われています。
洞爺湖を利用するのは人間ばかりではありません。
越冬や繁殖などのために様々な水鳥ももちろん利用してします。


<洞爺湖を利用する水鳥>
(上段ホオジロガモ、サギsp、アオサギ、中段オオバン、カワアイサ、下段マガモ)

ラムサール条約におけるウェットランドの保護としては「ウェットランドのワイズユース(賢明な利用)」を基本原則としています。
適正に管理された利用を行うことで、すばらしい自然を楽しむことや環境教育が出来る場所など、人の利益のために自然を持続的に利用することができます。
特に観光地などではごみのポイ捨て、野生生物への餌付けなど、生態系のバランスを崩さないように考えていかなければなりません。
ワイズユースという言葉は自然のすばらしさと温泉など観光地としての魅力が備わる洞爺湖の今後に必要な言葉なのかもと思います。

次回は支笏湖です、支笏湖自然保護官事務所の福家さんよろしくお願いいたします。