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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

野鳥で感じる季節の移ろい

2013年03月21日
釧路湿原
厳しい寒さも和らぎ、ほんの少し春めいて来た道東の釧路湿原です。

雪が降ったり、日中の気温がマイナスの日もまだありますが
季節は着実に冬から春へと移り変わり始めています。
今日は道東の鳥模様から、季節の移り変わりを感じてみましょう。

まず、オオワシです。
今シーズンは例年以上に釧路川沿い、湖周辺にたくさん見られたオオワシですが
めっきり数が少なくなりました。
いつ移動しているのだろう・・・と不思議になるくらい、
オオワシの成鳥はほとんど見られなくなりました。
移動のスタートが遅い幼鳥や若鳥が凍った湖面にちらほらと見られる程度です。
また、オジロワシも幼鳥や若鳥は多数見られますが、
湿原で営巣している数組を除いて、成鳥の数はぐっと少なくなりました。

*オオワシ(若鳥)

そして小さな鳥で目立っているのがツグミです。
越冬地から繁殖地への移動の途中に、釧路湿原にも立ち寄って
私たちの目を楽しませてくれています。
(最近は一部越冬しているものも見られます。)

*ツグミ

ここ最近の「春発見!」はオオヒシクイやヒシクイの来訪です。
ツグミ同様、いつも通りにやって来てくれました。
湖面の氷が少しずつ溶け始め、水面が顔を出したシラルトロ湖に
100羽近くが集まっているのに出会いました。

*オオヒシクイ

渡り鳥のV字編隊飛行を見るなら今からが旬です。
(北海道では春と秋にガン類の渡りが見られます)
彼らはもうしばらくの間、釧路湿原の湖沼で休憩をして、
空腹を満たしてから、さらに北へと向かいます。

野鳥の移動で季節を感じられるのもまた素敵なことですね。