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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

満開登山道整備

2013年06月25日
東川
6月16日、21日にパークボランティア会員の方々と旭岳周辺の登山道整備を行いました。

山開き翌日である16日は朝からスカッと晴れ、絶好の山日和となりました。
高度を上げる毎に見えてくる雄大な山々に思わずため息。
ウスバキチョウの舞いを横目に、旭岳9合目付近~裏旭野営指定地~間宮岳分岐までのロープ張りと、旭岳標柱のペイント作業を行いました。
またこの日は間宮岳分岐から中岳温泉上部まではミネズオウ、コメバツガザクラ、キバナシャクナゲが満開で、あまりの美しさに一同なかなか歩み進めることが出来ませんでしたね。

【登山道整備の様子】

標高2,000mの厳しい環境の中で小さいお花たちが競うようにびっしりと咲き、どこまでもお花畑が広がっているんです。
ある花はフレームの一角のように誇らしく、ある花は岩壁に、ある花は痩せた土壌に。
素晴らしい景色と、可愛い花々と、野鳥のさえずりとで、浮かれないはずがありません。
きっと天国があるならこんなところ、なんて思ったりもします。

21日はガスの中、間宮岳分岐から中岳分岐のロープ張りを行いました。
この日はイワウメとエゾノツガザクラが満開。延々と続く白とピンクのカーペット。
ザックは重くとも、内心はスキップをしながらの整備作業。この日の作業してくださった方々も、目も心も潤ったでしょう。
平日で少ない参加者ながらの大仕事、お疲れ様でした。

また、裾合平の残雪状況ですが、現在でも中岳温泉下部から約5キロに渡り大雪原が広がっています。
ガスが出てくると数十m先も見えませんし、平らな道が続くので方向感覚を失います。
足跡を辿るのは難しく、読図・コンパスワークが出来なければ残念ながらまだ少しの間は裾合平はオススメ出来ません。
自信がない方は夏道が出るまでもうしばらくお待ちください。

大雪山はたった数日で、同じ場所でも景色が変わります。
高山植物の開花と次の出番を待つ鈴なりの蕾たち、雪渓、野鳥と、蝶と遠くに見える山模様の移り変わり。
雄大で、どっしりと存在感に満ち、美しく、時に厳しい姿は、例えようのない羨望のような気持ちでいっぱいになり、登れば登るほどにその姿に引き込まれてしまいます。

【満開のイワウメの絨毯】
今回、登山道整備に参加してくださった方々、ありがとうございました。
次の行事を楽しみにしています。

大雪山の夏山シーズンはあと3ヶ月!短い!焦ります。気が早いでしょうか?

【北海道のてっぺん 旭岳2,290m】