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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

外来種除去リレーを始めました!

2014年05月29日
稚内
 5月24日(土)に利尻島の南浜湿原で、利尻島自然情報センターとの共催で外来種除去リレーを開催しました。
 この外来種除去リレー、昨年までは「一斉外来種除去」という名称で、生物多様性の日(5月22日)に合わせて利尻礼文サロベツ国立公園の各地区で同一日に活動を行い、外来種を一網打尽にすることと地区間での連帯感向上を目的とするパークボランティア行事でした。しかし、地区毎に対象の異なる外来種を同一日に除去するのは容易ではなく、これまで課題となっていました。
 そこで今年から始める外来種除去リレーでは、活動期間を5月24日から6月15日にまで伸ばし、より効果的で効率的な外来種除去をねらいとしています。また、活動の際には「たすき」をかけ、活動後に他の地区へと「たすき」を渡すリレー制とすることで、地区間での連帯感をさらに高めたいと考えています。
 さて、リレーの一番手である利尻地区では、冷風吹きすさむ曇天の下で寒さに首をすくめながらの作業だったのですが、6名の方に参加していただくことができました。

 今年は麓の雪融けが少し早かったからか、昨年の同時期より幾分かオオハンゴンソウが多かったのですが、今年も利尻島在住の方が作成した特製の草抜き道具を駆使して引き抜いていきました。

(特製の草抜き道具)

 この草抜き道具は、下図のように、オオハンゴンソウの根を挟み込むようにして引き抜くもので、市販品より大きく頑丈なため、スコップよりも早く作業ができ、また他の植物へのダメージも抑えて除去作業を行うことができます。

(草抜き道具の使い方)
①~②:オオハンゴンソウを見つけたら、まずは道具の先端で周りの土を掻き出します。
③:オオハンゴンソウの根本が露出しました。
④:オオハンゴンソウの根を道具で引っかけて、根が途中で切れないように注意しながら引き抜きます。

 参加者の方々と協力し、集中して除去作業に取り組んだ結果、この日だけで1,419本(40リットルのゴミ袋5つ分)ものオオハンゴンソウを除去することが出来ました。

 外来種除去リレーの一番手、利尻地区は好調な滑り出しでした。私もリレーのたすきをつけて作業したことで、他の地区の外来種除去活動を更に応援したい気持ちや、これからの利尻島での活動に頑張っていきたいという思いを新たに感じることができました!

(5月24日のオオハンゴンソウ除去成果)