アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
春のおわかれ...達者でね!
2015年04月28日おひさしぶりです。
支笏湖ARの畠山です。
4月末、ぽかぽか陽気が心地よい支笏湖!
今のところ、GW半ばまであたたかい日が続きそうです。
冬の間、事務所で共に過ごしたいきもの、何だと思います?
実は......寒くて食べ物のない冬を、冬眠することで乗り切る昆虫たちなのです。
足や羽がちらりと見えますか?隠れているのは2頭のタテハチョウの仲間。(9月撮影)
安心して冬眠出来る場所を求め
去年の秋、事務所の窓のわずかな隙間にもぐり込んできたのでした。
4月に入った支笏湖はあたたかい日と寒い日を繰り返して
私たちは暖房を付けたり、上着を脱いだり、温度調整が難しかったのですが
昆虫たちもいつ活動を始めるか、てこずっていたよう......
一度目覚めた後に、気温が下がり冬眠に入ってしまったのか
2週間ほど前、タテハチョウの仲間が1頭、床に落っこちているのを発見しました。
まだ天気が安定しないので寒い物置に移し、冬眠を続けてもらうことに。
身体をコンパクトに収納しつつ自分の足で立つ。半冬眠スタイル?
そしてやっと迎えた晴天の日。
しかし、タテハの目には生気が感じられず、動きもなく。
もしかして......
なんてことを考えながら外に連れ出しました。
それが、春の日差しにあててじっと待っていると、ご覧の通り!
身体を起こして、ぴったり収納していた羽と触覚がピンッと広がり、あっという間に飛んでいったのです!
ああ、ほっとしました。
今日まで彼らのように隙間に隠れている昆虫たちをつぶさないよう
窓には触らないようにしていた私たちですが、もう心配無用かな。
これから、いつでも開けられる ほっ(笑)。
少しの間、羽を広げて身体いっぱい光りを浴びる姿を見せてくれましたタテハ
寒さを防ぐ、胴体の毛がふさふさ。
このひなたぼっこをしている姿を見ていると
一年前、まだ雪の残る支笏湖で初めて見た昆虫がタテハだったことを思い出します。
今年も美しい姿を見せてくれて、ありがとう。
私も彼らのようにたくましく、活動を開始していきます!