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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

9月6日に利尻山でトイレデーを開催しました!

2015年09月14日
利尻礼文サロベツ国立公園 三枝 幸菜

 9月6日(日)に利尻山で「全道一斉山のトイレデー」を開催しました。このイベントは「山のトイレを考える会」が2001年に呼びかけたのが始まりで、毎年9月初旬の日曜日に北海道の各地で、携帯トイレの使用を呼びかけるマナーカードを配布し、それぞれの地域の事情に合わせて清掃登山やゴミの持ち帰りの呼びかけなどの活動を実施しています。利尻山でも15年前に、3名の有志によってトイレデーが始まり、現在は「山のトイレを考える会利尻支部」と「利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティアの会」の共催で、マナーカードの配布やトイレ痕調査、ゴミ拾いなどを実施しており、稚内自然保護官事務所もそれに協力しています。

 

 さて今年度のトイレデーは、鴛泊コースと沓形コースでそれぞれ7人ずつ、合計14人の参加でした。私は鴛泊コースを担当したのですが、登る事に必死になるあまり、トイレ痕がありそうな箇所を素通りしてしまう事が度々ありました。しかし、そんな時は背後から「トイレ痕発見!」の声。何度もトイレデーに参加している熟練者の方々が、抜け目なくトイレ痕を見つけます。その姿はさながら猟犬のようで、私は位置を記録するためのGPSを片手に来た道を戻る事になるのでした。

 

 また、この日は他の登山イベントもあって、登山道は7月の最盛期並みの賑わいを見せており、利尻山での携帯トイレの使用や美化清掃をバッチリPRすることができました。

トイレデーの様子

 

 昔に比べて減ったとはいえ、まだまだトイレ痕やゴミの投げ捨てが見られるのが現状です。「少しだけなら大丈夫」という気持ちでマナー違反をする登山者が何人もいれば、周囲の環境への影響は看過できないものとなっていきます。実際、毎年トイレ痕が見つかる箇所では踏み分け道が出来てしまったり、いつも何となく臭っていたりします。

 登山の際は携帯トイレを持参する。自分で出したゴミは必ず持ち帰る。利尻山の自然のため、山を楽しむ他の登山者のために、そうした小さな心がけを一人一人が持ってくれるよう、これからも登山者への呼びかけを頑張っていきたいと思います!

 

 では、最後にあらためて、利尻山でのトイレデーに参加して下さった皆さん、雨の中本当にお疲れ様でした。ご協力ありがとうございます!