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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

利尻山スノーモービル利用の巡視

2017年02月24日
利尻礼文サロベツ国立公園 今泉潤

2月も終わりに近づき山の積雪量が最大値になろうとしています。日も長くなってきたこの時期、よい天気の日にスノーシューハイキングは楽しいものです。すべてが雪に覆われているので普段は行けない場所にも入っていくことができます。しかし雪の下には植物が生きていて雪解けを待っています。利尻山はその大部分が国有林(保安林)であり国立公園の特別保護地区はスノーモービルの乗り入れが原則禁止されています。利用できるのは以下の場合です。

  人命救助のための緊急利用

  調査や研究でスノーモービルの利用が必要で予め許可を得た場合など

221日に国有林を管理する宗谷森林管理署職員と巡視に行きました。その結果を報告します。

(巡視に出発。全行程スノーシュー利用。)  



(スノーモービル進入禁止看板の状態確認)




(植生の上を通過したスノーモービルの跡を記録)




山の麓エリアだけの巡視でしたがその結果は、

① スノーモービルの通過跡が多数ありその一部は笹などの上を通過していた

② 数年前に散見されていたチェーンソーでの太い枝払い跡はなかった

自然保護のため、自然公園法によってスノーモービルの乗り入れが規制されています。

国有林でもスノーモービルの乗り入れは禁止しています。

規制外としても、その騒音やヴァージンスノーに残された踏み跡に困惑している登山者・スキーヤー・ハイカーがいます。スノーモービルを利用する人も登山者も自然が好きな人なはず。どちらかを一方的に悪者にするのではなく共生の道は何かを考えたいです。