アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
「阿寒湖管理官事務所」、始動!
2017年04月23日環境省では、世界水準のナショナルパークとしてのブランド化を目標とし、8つの国立公園で「国立公園満喫プロジェクト」をスタートさせました。阿寒国立公園もその1つです。
これに伴う組織体制の強化で、「阿寒湖自然保護官事務所」は「阿寒国立公園阿寒湖管理官事務所」に名称が変わりました。
国立公園管理事務所の設置について(環境省)
→http://www.env.go.jp/press/103888.html
人員も強化され、阿寒湖も4月からアクティブレンジャーが2名となりました。
新人アクティブレンジャーを伴って、春の巡視です。
「木道沿いのミズバショウ」
昨年度補修工事が終わった、阿寒湖畔エコミュージアムセンター木道沿いのミズバショウです。
白い苞が見えてきていますね。例年、ゴールデンウィーク頃が見ごろとなっています。
次は、天然記念物の「オンネトー湯の滝」。
「オンネトー湯の滝」
ここの温泉水が流れ込む池は以前、ナイルティラピアやグッピー等、人為的に放流された外来魚が繁殖し、池の藻類を食べ尽くしていました。
「以前繁殖していたティラピアとグッピー」
「藻類が食べ尽くされている池」
今まで様々な駆除を行ってきましたが、平成25年度から実施している「生態系維持回復事業」が効果を奏し、外来魚は激減しました。
「生態系維持回復事業」
上の画像の池では、現在外来魚は確認されておらず、池の中に藻類が増えています。
「外来魚がいなくなった池」
まだ他の池にグッピーが生き残っており、道路が冬季通行止めだったため数か月ぶりに確認を行いましたが、目視では魚影を確認できず、大きく数を増やしてはいないようです。
今後も、追加対策や調査を行い、根絶を目指します。
この事業で設置した配管や堰が若干目につくかもしれませんが、駆除終了後設置物は撤去しますので、暫くの間ご容赦ください。