北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ちょっと寒かった初夏の礼文

2017年06月23日
利尻礼文サロベツ国立公園

こんにちは!礼文担当アクティブレンジャーの小笠原です。

6月も後半に入り、いよいよ夏も本番。うだるような暑さがやってくる時期です。

勿論、礼文島も"夏"らしい暑い季節に・・・とはなりません。

礼文島は、普通は標高23000メートル級の山々に生育する珍しい高山植物が、そこまで標高が高くないにも関わらず見ることが出来る場所です。つまり、気温は"山の上"と同じくらいということ。

下写真を撮影した610日には、気温が7度くらいになりました。

当時は悪天候でしたし、"山の上の気温"と考えればそこまで違和感は無いかもしれませんが、

それでも6月という初夏の気温としては低めですよね(´・ω・`)

例年通りであればもう少しだけ暖かいのですが、613日には稚内の沼川で氷点下1.2度を記録するなど、

この時期の道北はかなり冷え込んでいました。

現在はだいぶ暖かくなってきていますが、夜になると一気に冷え込むこともあります。

気温に応じて服装の調節を出来るようにしておくと、快適に過ごせますよ。

(濃霧に包まれた桃岩展望台)

そんな日々が続いていた礼文島ですが、花のシーズンはまだまだ始まったばかり。

植物たちも悪天候に負けじと逞しく花を咲かせています。この前もちょうどこの花が見頃を迎えていました。

そう、レブンアツモリソウです。国によって特定国内希少野生動植物種に指定されているレブンアツモリソウは礼文島でしか生育が確認されていない希少種であり、固有種です。

物理的にも法的にもしっかり保護されているこのアツモリソウですが、今年は悪天候が重なった結果、

強い風に晒される時間が長くなってしまい、多くの花がダメージを受けてしまう事となりました。

それでも、残った花々は美しく可愛らしい真っ白な花をたくさん咲かせてくれました。

既にアツモリソウのピークは過ぎ、後は少しずつ花が枯れてゆくだけですが・・・、

アツモリソウが終わったからと言って礼文から花が無くなるわけではありません。

これからは夏の花の出番です!!

写真のレブンハナシノブを初め、レブンキンバイソウ、レブンウスユキソウなどなど・・・。

礼文島だからこそ見られる、特徴的な多くの花々がこれからどんどん夏の礼文島を彩っていきます。

礼文島はこれからがとても"熱い"季節です!!!