アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
山のトイレを知ってほしい!
2017年07月18日
洞爺湖
こんにちは。洞爺湖アクティブレンジャーの増田です。
7月7日に羊蹄山に登ってきました。
目的は浄化槽の保守点検です。
↑目的地の避難小屋。
羊蹄山は、平成25年に北海道の山では初めてTSS方式という環境配慮型のトイレが採用されました。
TSS方式とは、Taisei Soil Systemの略で土壌のもつ自然の浄化力を活かした汚水処理システムのことです。
汚水は、土壌微生物によって分解等の処理が行われるため、5~10年はくみ取り不要とされています。
ただし、5~10年くみ取り不要といっても管理作業は行わなければなりません。
・雨水を貯水槽へ引く雨どいの詰まり
・便器から消化槽への詰まり
・消化槽の浮遊物と沈殿物の状態確認
・ゴミの撤去
などなど!
処理装置の不具合や汚水量の過多はないか調べるため水位、水温、透視度、pH等を調べます。
↑汚泥の発酵を進めるため、米ぬかを投入!
浄化槽の分解機能を正常に維持するために使用済みトイレットペーパーは投下せず、他のごみと一緒に持ち帰ってくださいね!
また、TSSは水分を現地で浄化させる為に多数の配管が必要になります。
これらの配管はトイレ内に投棄された異物(生理用品、ゴミ等)によって詰まってしまうと機能が著しく損なわれてしまいますので、ご協力おねがいします。
奥に見えるのがトイレです。
避難小屋利用者の方にお話を聞くと、トイレがキレイで良かったと言っていただけました(o^^o)
利用者の協力があってこそ成り立つTSS式トイレですので、ルールとマナーを守って清潔に保っていきたいですね!(^^)!
↑登山道から見えた羊蹄山の影(・∀・)