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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

雌阿寒岳登山巡視 ~阿寒湖畔コース~

2017年08月09日
阿寒湖 末永 浩之

4月より阿寒摩周国立公園阿寒湖管理官事務所にアクティブレンジャーとして着任いたしました、末永浩之と申します。阿寒湖地区の自然やイベントなどをご紹介して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

先日、雌阿寒岳の登山巡視を行いました。雌阿寒岳は、阿寒湖の南西に位置する阿寒山群の主峰です。年間約12,000人もの登山者が訪れ、現在も活発な火山活動を続けている活火山です。今回は雌阿寒岳の登山道3コースの中で比較的初級者でも登りやすい阿寒湖畔コースをご紹介します。

登山口からはトドマツの森林帯の中を緩やかな登りが続きます。

笹が深い場所や風倒木など登行にご注意ください。

4合目に差しかかると辺りがハイマツ帯に変わり、急に視界が開けます。

そして、剣ヶ峰の勇ましい鋭峰が姿を現します。

6合目を過ぎ、振り返ると後方には阿寒湖と雄阿寒岳が映り込み、大展望に思わず足が

止まり歩みを忘れてしまいます。

登山道の一部が崖で崩落している箇所がありますので注意してください。

剣ヶ峰を過ぎ、ナカマチネシリ火口を横目に溶岩と砂礫の尾根より山頂を目指します。

雌阿寒岳(1,499m)山頂からの眺望。登山者も疲れを忘れ癒されるのではないでしょうか。

雄阿寒岳の向こうには、摩周岳、斜里岳を望むことができます。

ポンマチネシリ火口に佇む青沼と隣にそびえる阿寒富士(1,476m)

メアカンキンバイ、メアカンンフスマの他、イワブクロ、終わりかけのコマクサなどの

高山植物も楽しむことができます。

平成27年は火山活動の活発化により火口周辺の立入りが規制され、平成28年は度重なる台風

の襲来による風倒木・崩落など登山道が影響を受けました。今年は大きな自然災害も無く登

山には絶好のシーズンとなっています。

阿寒湖畔コースは、登り3時間 下り2時間 全長6kmの距離の長いコースです。ルールと

マナーを守り、安全な登山を楽しんでください。