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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

日高山脈・神威岳

2017年10月04日
えりも自然保護官事務所 近藤武

北海道に短い秋がやってきました。日高山脈の山々も秋色に染れば、白一面に染まるまであっという間です。
さて、幾分前のことになりますが、日高山脈・神威岳へ登山調査に行って来ましたのでご報告いたします。

神威岳の山頂

<p神威岳は日高山脈の中央部に聳える標高1600mの山です。日本300名山の一つに数えられており、毎年多くの登山者が訪れています。その神威岳を知るべく、日高山脈の懐に飛び込んできました。

沢の徒渉

序盤の徒渉箇所にはピンクテープで誘導された巻き道がついており、簡単には迷いませんが慎重な行動が求められます。徒渉は登山靴よりもゴムやフェルトのついた専用のシューズを使うべきでしょう。調査日はまさに「夏真っ盛り」な天気だったので、沢沿いは涼しくてちょうど良かったですね。あっという間に尾根取り付きに到着しましたが、ここからは山頂への直登斜面がまっています。

ペテカリ

直登はあり得ないくらい急で、ササやハイマツの枝に頼りながら全身で登っていきます。8月の暑い日差しの中、大粒の汗が止まりません。特に展望もない我慢の時間が続きますが、ペテカリやソエマツが見えてきたら神威岳はもうすぐそこです。

雲瀑

さて、山頂からはずらっと並ぶ日高山脈をぐるりと見渡すことができました。さらに、十勝平野から流れる滝の様な雲「雲瀑」も観察できました。これぞ絶景、と言った感じですね。

神威岳の登山道は一本しかなく、前半は沢の徒渉、後半は直登斜面と、その山頂には簡単にたどり着けません。事前の準備と当日の好天が必要になります。また2017年8月より、林道の補修のため一般車両通行止めとなっています。詳しくは林野庁ホームページをご覧下さい。神威岳に興味のある方は、来年以降にぜひチャレンジしてみて下さい。