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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

冬は目前?秋半ばの礼文島

2017年10月13日
利尻礼文サロベツ国立公園

皆さんこんにちは!

礼文担当アクティブレンジャーの小笠原です。

10月に入り、各地の山で初冠雪が見られるようになりました。

その先頭だったのが、礼文からも見られる利尻山。

冬はもう目前、といったところでしょうか?

礼文島ではとうとう花を殆ど見かけなくなりました。

今の礼文島は黄金色に色づいた草と少しずつ赤や黄色に染まり始めた落葉樹の葉が島を彩っています。

※秋の風景。場所によってはこのようにまだ緑が残っていたりしますが、殆どの草が既に色づいています。

ちなみに、木については常緑樹が多い為、真っ赤に色づくものは少なめです。

また、前回の記事で紹介しました環境省の自然歩道整備も順調に進んでいます。

工事の進捗も速く、間もなくキンバイの谷の遊歩道は綺麗に生まれ変わります。

※真っ直ぐに伸びていく新しい遊歩道。業者の方々が忙しく動いていらっしゃいます。

最後に紹介するのは、コレ。これはなんだか解りますか?

正解は、礼文島の希少種・レブンアツモリソウの実です

今までの記事でも紹介してきた、あの白いレブンアツモリソウの花が実を結ぶとこのような形となります。

この時期になると、レブンアツモリソウは次々に実を付けて、その後弾けるように割れて種を飛ばします。

花を見たことがあるという方はいらっしゃっても、実を見たことがある人は少ないのではないでしょうか?

そんなアツモリソウの実ですが、今年は例年に比べて礼文島全体で実を付けた者が著しく少ない事が確認されています。原因は天候によるものか、受粉を助けてくれる虫が少なかったのか、そもそも実が付けられる状態ではなかったのか。

実はレブンアツモリソウの生態にはいくつかの謎が残っており、現在を以て尚、多くの不思議を抱えているのがこの花なのです。専門家の方すら頭を悩ませるその神秘が、この植物の魅力なのかもしれませんね。

以上、秋半ばの礼文島よりお届けしました。