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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

エゾシカカウント調査中!

2017年12月06日
釧路湿原国立公園 渡辺欣正

12/4(月)にエゾシカカウント調査をおこないました。

北海道をはじめ全国各地で被害が起きているシカ問題・・・。この調査は、釧路湿原ではいったいどうなのだろう?増えている?いついる?どこに多い?といったことを把握するためのものです。

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方法は、釧路湿原で一番見晴らしのいい細岡展望台と、湿原の奥まったところにあるコッタロ湿原展望台から、フィールドスコープをのぞいて見える範囲でエゾシカをカウントしています。

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この日は、釧路湿原国立公園パークボランティアの小川さん、加藤さん、佐々木さん、そして西村さんにご協力いただきました。毎冬のご協力、本当にありがとうございます!

肝心のエゾシカはというと、スコープを使っても見える大きさは、このくらい。本当にいますか?(笑)

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写真の中には、草を食べているシカのほかに、すわって休んでいるシカ、森のふちにいるシカもいます。全部で10頭くらいでしょうか。もっと発見できましたか?

調査を手伝ってくださるパークボランティアさんたちは、普段から生きもの観察が大好きで、遠くのエゾシカも見逃しません!

調査範囲を分担してカウントしていただいたところ、1回目の合計216頭、2回目が214頭。たった2頭しか差がでない高い精度!

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周辺の牧草地などで夏を過ごしたエゾシカは、冬になると湿原の中に集まってきます。昨年、一昨年の同時期には150頭程度だったので、今年は少し多いようです。佐々木さんが担当してくださったコッタロも、17頭。例年は1、2頭なので、引っ越してくるのが早いですね。これからどのように推移するか、地道に調査を続けていきたいと思います。

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ただいま検討が進められている国立公園内でのシカ対策。増えすぎてしまったエゾシカは悪者扱いされることが多いですが、いなくなってもいけない釧路湿原の大事な一員です。対策を通じて、湿原生態系のバランスを保っていくことが求められています。