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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

夏真っ盛りのカムイヌプリ(摩周岳)

2018年07月24日
川湯 杉山万里子

みなさま、初めまして。4月より阿寒摩周国立公園管理事務所(川湯)に着任しました杉山万里子です。これからどうぞ宜しくお願いします。

今月12日の摩周岳巡視の様子をお伝えします。

摩周岳登山は巡視や整備など合わせて今シーズン三回目。毎年夏シーズンに数回登っている身近な山ですが、いつも違った表情を見せてくれます。

この日は霧が立ちこめて視界ゼロ。見えるはずの根釧大地も、摩周湖もその姿を見せてくれません。

綺麗な花が!と指さすレンジャー

  

          ヒオウギアヤメ                 チシマフウロ           

足下の花を見ながら、だらだらとした下り坂、だらだらと続く上り坂を歩いていくと、約1時間で見晴らしの良い風衝草原にたどり着きました。ここにはベンチがあり、一休みすることができます。あれ?!看板が旧名称のまま・・・・・・どう直す?上から何か・・・いや、彫るか??なんて話していると、突然摩周湖が姿を現しました。あっという間の出来事だったので、慌ててカメラを構えてぱちり。

 

歩いてきた方向を振り返ると、濃い霧が絶えず流れています。あの霧の中を歩いてきたのでしょうか。見えたり、見えなかったり、じらすように姿を現すのが摩周湖の魅力?なんて話をしながら、頂上まで残り3キロを歩みます。

 

すっかり晴れると、今度は暑さが気になります。外輪山の尾根沿いを歩く摩周岳登山道は、樹木がないところは日差しを遮るものがありません。すると、シラカバの幹に、ぷるぷるキノコ。触るとひんやり。おでこに貼りたくなるね、と冗談を言うレンジャー。(頭に巻いているのはキノコではなくタオルです。)シラカバに生えていたので、シロキクラゲ科のコガネニワカタケでしょうか。

 

西別岳への分岐を過ぎると、いよいよ最後の急な上り坂が続きます。幸いにもシラカバが木陰を作ってくれていて、北海道ならではの冷たい風が体を涼ませてくれます。何度登っても最後の急登は毎回しんどいですが、一歩一歩進んでいくと、ついに頂上につきました!やっぱり、頂上から見る摩周湖は特別。展望台からとはまた違った景色です。

 

 

          エゾツツジ                  ヨツバシオガマ

 

         マルバシモツケ                  キリンソウ

気温が上がったためか、頂上は大量の虫!ゆっくりしていられないほどです。この時期は長袖&虫除けがおすすめです。アマツバメがものすごい風切り音をたてながら舞っていました。

帰り道の風衝草原では、フランスからの親子とすれ違いました。頂上まで目指すそうです。さらに、イスラエルからの親子にも会いました。小さな子供も手を引かれながら、たくましいです。いろんな国からの登山客に楽しんでもらえるよう、これからも魅力を発信していきたいと思います。