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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

えりもの秋、真っ盛り!!

2018年09月28日
えりも自然保護官事務所 熊谷 文絵

こんにちは!

えりも自然保護官事務所 熊谷です。

今年のえりもは9月に入ってからも気温の高い日が続きましたが、ここ最近はすっかり涼しくなりました。おなじみの❝風❞は「涼風」から「秋風」へと変わり、色づいた木々が風に揺れるその様も秋らしく、季節の移ろいを感じています。

さて、港では秋の定置網漁(8月末~11月中旬)が始まりました!えりもの海が一番活気づく季節、まさに秋真っ盛り‼ サケを中心に水揚げされます。

私の前回の日記(http://hokkaido.env.go.jp/blog/2018/07/post-306.html)で、えりもに「ゼニガタアザラシ」が生息していること、地域の観光資源でありながらも、定置網に入り魚を食べてしまう漁師泣かせな一面があることをご紹介しました。

人間、ゼニガタアザラシ、どちらにとっても資源豊富なえりも。よりよい環境を目指して、秋の定置網漁に併せた乗船調査に取り組んでいます!

●出港は早朝5時ごろ。海はキラキラ、天候により朝焼けや虹が見えることも!キレイ~

 

●ポイントに到着したら、みんなで網を手繰り寄せます!ものすごく重い...‼

 

●定置網に近づく「アザラシの様子」を撮影するためのカメラの回収・取り付けを行います。

●アザラシによる被害状況を確認します。 この日は多かったです...

 

「トッカリ喰い」

アイヌの言葉で、アザラシは「トッカリ」と呼ばれ、アザラシが喰い散らかした魚や食べる様子を「トッカリ喰い」といいます。

●船での調査はここまで。

事務所に戻り、回収した映像を確認します。アザラシが映っていた場合には、漁師の皆さんにご連絡。アザラシの行動によっては網の形や網目の大きさをを変更したりと、都度反映させていきます。

このような乗船調査は、11月中旬の定置網漁終了まで、ほぼ毎日行います。厳しい風が吹き、波が高いときは船が大きく揺れる中での作業です。期間中、私の奮闘ぶりを何度かお伝えできればと思っていますのでご期待ください♪

一昨年・昨年と記録的な不漁が続きましたが、それに比べると今年は良いようです◎ 8月末の開始直後より少しづつ漁獲量も増え、サイズも多きくなってきているようにも感じます。みなさんの食卓にサケが並んだ際は、こんな風に獲っているんだ!また、環境省でこのようなことにも取り組んでいるんだ!と、少しでも思い出していただければ嬉しく思います。