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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

出張授業!

2018年11月15日
洞爺湖 増田 多美

みなさま、こんにちは。

洞爺湖担当の増田です。

11月14日には稚内や旭川では初雪が観測されましたが、洞爺湖はまだまだ降りそうにありません。

今年の初雪はいつかなぁとワクワクしております。

さて、11月13日に洞爺湖町立虻田小学校5年生に洞爺湖中島のシカ問題について出張授業を行いました。

この授業は年に2回行い、第一回は8月31日に中島に行きシカによる植生への影響を実際に見てきました。

今回は学校のホールを借りての出張授業です。

まずは中島のシカの問題の復習をし、さらに詳しく学びました。

中島では観光用で飼われていたシカ3頭が逃げ出し、2003年には437頭にまで増えてしまいました。

「なぜこんなにシカが増えてしまったのか」「シカが増えたことによる影響・問題」などについてお話をしました。

途中質問を交えながら授業を進めていきます。

次に食物連鎖における個体数の変化をシミュレートすることが出来る「Oh,deer!」というゲームを行いました。

まず、シカが生きるために必要な、水・住みか・食べ物の3ポーズを覚えてもらい、「シカチーム」と「水・住みか・食べ物の自然チーム」の2組に分かれます。

私のかけ声を合図に全員3ポーズのうち1ポーズをとり、「シカ」は同じポーズをしている「自然」を捕まえにいきます。確保に成功した「シカ」は繁殖に成功し確保された「自然」は「シカ」になります。

確保出来なかった「シカ」は死んで「自然」となります。

このとき「シカ」と「自然」の数を記録していきます。

今回個体数変化の結果を見比べてもらうために、2グループに分けそれぞれゲームを行いました。

それぞれ全く異なる推移の仕方ですが、両グループともジグザグの折れ線グラフとなりました。

生態系のバランスとは、けっして直線的ではなく変動しながら推移するんですね。

ゲームの後は「ゲームの結果を見て思ったこと・気づいたこと」などを書き、発表してもらいました。

中島でも同じようにシカが増減を繰り返しながら徐々に数が増えていったこと等が分かったようでした。

積極的に質問をし、真剣に話しを聞いてくれた虻田小学校の生徒たちが、洞爺湖のことやエゾシカのことなど身近な問題に目を向け、洞爺湖の自然について考えるきっかけになればいいなと思います。