アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
わくわく楽しい野外学習へ
2019年02月19日2/7(木)と12(火)に釧路市内の小学校が、総合学習の時間を使って釧路湿原を訪れてくれました。今日の日記は、その楽しい時間のレポートです。
事前に矢部レンジャーが出前授業をおこなったので、子どもたちは日本最大の湿原に色々な生きものが暮らしていることを予習済み。
まずは、湿原を見渡せる北斗展望地を訪れました。みんな(寒いな...)という表情でしたが、「冬でも生きものは暮らしているのかな?」「対岸の丘までがぜんぶ湿原だよ。今からこの中へ探検しに行こう!」と伝えると、ワクワクした顔に変わっていました。
その後、温根内ビジターセンターへ移動。矢部レンジャー率いるスノーシュー班と、私が担当する歩くスキー班に分かれて、最後にお互いの発見を報告しあうことにしました。
「いってきまーす!」
少し歩くだけで、色々な形の足跡を見つけることができました。寒い冬でも、姿は見えなくても、動物たちは元気にたくましく暮らしているようです。
左)エゾユキウサギと天敵のキタキツネが交差。もしも鉢合わせしていたら...!?
右)大きなエゾシカの隣を小さなネズミが歩いています。童話に出てきそうな世界です。
そして開けたところに出ると、遠くのほうにキタキツネがいました!観察してみると「下を向いている」、「しのび足で歩いている」などの声が。きっと餌となるネズミやウサギを探しているのでしょう。
その頃、スノーシュー班はというと、ありとあらゆるものが凍りついた湿原に湧く、"水"を探していました。これが、タンチョウを絶滅から救ったと言われる、冬でも凍らない水なのです。飲み水になるだけでなく、中には小魚やザリガニがたくさんいそうです。
スキー班の最後は、お楽しみゲーム「ウサギとキツネのかくれんぼ」をしました。真っ白な冬毛のウサギ役は、白いシーツをかぶって林の中へ隠れに。鬼役のおなかをすかせたキツネは、耳を澄まし、足跡をたどり、目をこらしてウサギを探しに行きました。
パークボランティアの小川さん&藪本さんは、本物のウサギ同様"とめ足"を使って隠れたので、キツネたちは惑わされたようです。
ビジターセンターに戻ってからは、お互いに見つけたことを報告しあいました。目を輝かせて「湿原最高!」、「ここに住みたい!」、「レンジャーになってみたい!」と嬉しい反応がかえってきました。
残りの2月は、鶴居村内の小学校も2校来てくれることになっています。釧路湿原を大好きになってもらえるよう、私もサポートしにいきます!
<学校の先生方へ>
私たち釧路湿原自然保護官事務所とその関連施設では、総合学習や遠足などの時間を使った環境教育、湿原学習のサポートをしています。ご希望ありましたら、遠慮なくご相談ください(釧路湿原自然保護官事務所 0154-56-2345)。