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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

雪の中で、木道誕生!

2019年03月28日
利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

あっという間に雪が溶けた3月でしたが、彼岸荒れで一面真っ白の冬に逆戻りになりました。

「彼岸荒れがあるかも」と地元の方から聞いていましたが、春にまっしぐらだった景色をここまで戻すのかと、彼岸荒れの威力に驚いている、稚内の青山です。

風と雪が横殴りで吹き荒れる冬の湿原は、見られる生き物も限られ、人も寄りつかず、静けさに包まれています。

そんな中、環境省の施設である幌延ビジターセンターでは、設置されている木道の工事が行われていました。

この時期に行われる理由は、重機などにより湿原植物に影響を与えないよう、雪が積もってから行うためです。

12月、まだまだ雪が少ないため、既存の木道を使ってできる作業が行われていました。

1月、重機が入り、木道も撤去され、工事が本格化していました。

2月、新たな木道が組み立てられていました。

そして、2月末には大体完成していました。

3月に入ってから検査も終わり、先日ついに完成となりました!

少し見に行くだけでも風の強さと寒さに負けそうになる真冬に、作業をしてくれる方々がいるおかげで、

湿原を守りながらも、木道が作られています。

その木道があるおかげで、私達は湿原に落ちたりヤチマナコを気にすることなく、楽しむことができているのです。

作業して下さった皆さん、本当に、ありがとうございます。

まだ、周りには彼岸荒れの雪が残っていますが、

北へ帰る渡り鳥たちがどんどん増えて、新たな季節の予感を届けてくれています。

新しい季節には、新しい木道で、お待ちしています!

サロベツ湿原を体験しに、是非お越し下さい!