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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

長い間お世話になりました

2019年06月07日
苫小牧 平 尚恵

皆さん、こんにちは。

突然のご報告ではございますが、この度、6月7日をもって8年1ヶ月勤めた北海道地方環境事務所を退職することになりました。

酪農学園大学を卒業し、一度は民間企業に勤めましたが、野生動物の保全活動に携わりたいという思いを諦めきれず、カナダでワーキングホリデーとして1年間滞在しながらSPCAという野生動物保護センターでボランティア活動を行いました。その経験の中で、さらに野生動物保全への思いを強くし、帰国後の平成23年に環境省の北海道地方環境事務所 野生生物課でアクティブレンジャーとして勤務することになりました。

新任当初は環境行政のなんたるかを全く分かっておらず、理想ばかりが先を行き壁にぶつかることも多くありました。そのたびに落ち込み、なぜ思い通りに動物を守ることが出来ないのかと苦悩する毎日でした。それでも僅かな希望を持ち続けて業務に当たることが出来たのは、いつも暖かく、時には厳しく指導してくださった、ウトナイ湖や宮島沼センターやの皆さまをはじめ、研究者の先生方、これまでお仕事をご一緒させていただいたすべての皆さま、また歴代のレンジャーが常に側にいて、サポートしてくださったおかげです。

この場をお借りしてお礼を申し上げます。長い間、本当にありがとうございました。

皆さんにいただいた数えきれない優しさは、これから私が出会う、全ての動物と人に全力で返していきますね!!

退職後は、スコットランドのアバディーン大学で海洋保全について学ぶ修士課程のコースに進む予定です。先ずは10週間の語学コースでみっちり英語を勉強し、その後本コースが始まります。イギリスの修士課程はコースワークだと1年間で卒業しなければならないので、かなり忙しいようです。

このコースでは、海洋ほ乳類と人の軋轢を緩和すつ方法について学ことになるようですので、日本でも応用出来る先進事例を持ち帰ってこられるように、しっかりと学んできたいと思います。

語学もさることながら、初めて学ぶ海洋保全の分野ですので、授業についていけるかはとても不安ですが、私の大好きな海洋ほ乳類が幸せに暮らせる海を守るべく頑張ります!!

帰国しても野生動物の保全に携わって行きたいと考えていますので、皆さんともどこかで再会できればとても嬉しいです。

再会のその日まで、しばし修行に出て参ります。

それでは、長い間お世話になりました。行ってきます!!

ウトナイ湖      最後は、最高に綺麗なウトナイ湖を見た時の写真で。 私は右の緑色です。