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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

宮島沼にマガンが集まってます

2019年10月11日
苫小牧 大久保 智子

こんにちは、野生生物課の大久保です。

農業が盛んな美唄市宮島沼には、稲刈りが終わる頃、極東ロシアからマガンが渡ってきます。

宮島沼は、長い渡りの途中で羽休めをし、栄養を補給するための大切な中継地です。

鳴き声がする空を見上げるとV字編隊を組んでいます。

宮島沼で滞在中のマガンの1日の行動は、

朝、宮島沼を飛びたち、採食地へ向かうことから始まります。

田んぼで落ち穂などをお腹いっぱいになるまで食べます。

その後、午前中のうちに一度宮島沼に戻ってきて休息し、午後にはまた田んぼで採食する生活が基本です。

日中は、採食と休息の繰り返しです。ただ、天気が悪いときや、田んぼに十分な飲み水があるような時は、わざわざ沼に戻ってこないで、田んぼで休息することも多くなります。

夕方、日没前後になると、採食地に散らばっていたマガンは、編隊を組んで一斉に宮島沼に戻ってきます。

いわゆるねぐら入りです。キツネなどの天敵が活発になる夜間を、安全な沼で過ごしています。

先日訪ねた時には、天気が悪かったため、マガンはお出かけ中でした。

宮島沼にマガンが集まるのは、安心して休める沼とエネルギーを蓄える餌場があるからです。

田んぼで落ちモミを食べることを理解してくれる近隣農家さんの理解もあって、渡り鳥との共生が成り立っているところです。

マガンに安心して沼で過ごしてもらうために、宮島沼友の会通称ミヤトモで観察のコツやマナーを紹介していますので是非ご覧ください。

https://miyajimanuma.wixsite.com/miyatomo/geesewatch

宮島沼でのマガンの観察は、「早朝のねぐら立ち」「夕方のねぐら入り」がおすすめです。

「早朝のねぐら立ち」は朝5時半前後が目安で、「夕方のねぐら入り」は夕方5時前後です。渡り鳥の群れが一斉に飛び立つ様子はかなりの迫力があります。是非この感動を体験してみませんか?