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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

アザラシ会議が開催されました

2020年01月31日
えりも自然保護官事務所 熊谷 文絵

えりも自然保護官事務所の熊谷です。

襟裳岬のゼニガタアザラシは、ここしばらく姿を見せてくれません。

この時期は特に強風な上、日中の潮位(海面の高さ)が高く、いつも休んでいる岩場が海に沈んでしまいます。日向ぼっこできずに泳いでいるものと思いますが、潮位の下がる夜にはしっかり休息できているでしょうか...しばらく様子が見られず残念ですが、そのうちひょっこり姿を見せてくれると期待もしています◎

さて、地上では1月29日、札幌にてゼニガタアザラシに関する会議が開かれました。

ゼニガタアザラシに関する会議は、「保護管理協議会」「科学委員会」「作業部会」と呼ばれるものがそれぞれ年に2~3回程度ありますが、今回は本年度3回目の「科学委員会」です。

この会議では、アザラシの事業を進めるために必要な分野の専門家のみなさんにお集まりいただき、意見交換や方針検討を行います。

その"専門家"とは、地元漁師や漁業組合の職員、アザラシやその他海棲哺乳類・数理モデル・獣医学などのスペシャリストです。道内各地や首都圏からも来ていただいています。

今回の主な会議内容は、2019年度の調査から得られたデータのまとめ・考察の報告、来年度以降の管理に向けた方針の検討・意見交換など。

私が襟裳岬で撮影したドローンの映像も、これら会議で検討される材料となります。撮影データが多ければそれだけ詳細に現状が分かり、傾向が分かり、より深く今後の方針を考えることが出来ます。今回の会議で昨年度よりも今年度、ドローンのデータが役に立っているなという実感も湧いたので、引き続き気象条件の許す限り逃さず撮影しよう!と思います。