アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
カミナリシギのおでまし
2020年04月28日こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
数日前から東川町に夏鳥の【オオジシギ】がやって来ました。
【環境省レッドリスト 準絶滅危惧(NT)】
オオジシギは日中は草原や田んぼにいて、見つけるのは難しいですが、夕方~夜になるとディスプレイフライト(求愛や威嚇)を行うため急降下し、その羽音が派手でとても大きいので見つけやすくなります。
はじめて、オオジシギのディスプレイフライトを聞いたとき、あまりに特徴的だったので、鳥の羽音とは思わず誰かがブーメランを投げる練習をしているのだと思っていました。
オオジシギは、その大きくて特徴的な羽音から別名【雷(カミナリ)シギ】とも呼ばれています。
私の家の裏は広い空き地(草原)なので、もしかするとオオジシギの繁殖地になっているのかもしれません。これからの季節はオオジシギのディスプレイフライトの音や鳴き声を子守歌に眠りにつく日が続きます。人間界の混乱を自然界は知るよしもなく、いつも通りオオジシギがやってきてくれたことにとても安心しました。
オオジシギは日本では主に北海道で繁殖し、秋になると10,000km以上も旅をして、オーストラリアで越冬します。
自然が多い地域に住んでいる皆さんの周りでも、夜になると「ブーメランを投げる音」聞こえてきませんか?もしかすると、それはオオジシギかもしれません。
これから待ちに待った大型連休ゴールデンウィークがはじまります。
ここ数年、ゴールデンウィーク休暇は欠かさずに縦走に出かけていました。
【パークボランティアの皆さんとの春山研修】
春山は雪がしまり、稜線はまるで廊下を歩いているかのように快適で(ラッセルがない、ぬからない、ヤブは雪の下)、夏の登山道を歩くよりも速く歩けることもあります。
ところが、今年はそうもいかなくなりました。政府から緊急事態宣言を受け、三密を避け、不要不急の外出を避けなければなりません。
今まで当たり前にしてきたことができなくなる歯がゆさ。
私はテントを担いで縦走することが、人生で最も好きなことです。食・住を背負い、自分の足で山の上を歩くことは、何物にも代えがたい自由があります。
【テントや小屋での語らいの時間】
この状況が収まったら、山での三密を飽きるほど体感したいと切望する日々です。
STAY HEALTHY★BE POSITIVE★