アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
#おうちでサロベツ
2020年04月30日サロベツにある環境省の施設では、4月中旬より臨時休館をしていましたが、5月10日まで延長することになりました。特に豊富町にあるサロベツ湿原センターでは、木道の利用もご遠慮頂きたく、駐車場から閉鎖することになりました。
ご不便とご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。
そんな人間社会とは裏腹に、自然はしっかりと季節の移ろいを進めています。
残念ながら今年は、この芽生えの季節を直に見ることが叶わないため、写真で味わおうと過去の写真を集めてみました。皆さんにもお裾分けいたします!
★春を真っ先に教えてくれる、マガンやオオヒシクイなどの渡り鳥
3月下旬~ゴールデンウィーク頃まで、サロベツでは見ることができます。そろそろ旅立ちの時でしょうか。
★エゾアカガエルの卵
エゾアカガエルの鳴き声がガンたちの鳴き声とかぶり、何が鳴いているのか毎年惑わされます。
★ハンノキの花
湿原にある数少ない高木のハンノキ。雄花がほころび、その脇でひっそり雌花が真っ赤に色づく、この地味な花が湿原内一番の開花です。
★ミズバショウの群落
北海道ではどこにでも群生地が広がっています。
★湿原でいち早く花を咲かせる植物たち
初級:ワタスゲ
中級:ヤチヤナギ
上級:ガンコウラン
どれもとても小さい花ですが、まだまだ枯れ草色の湿原の中で見つけると、春の息吹を感じて嬉しくなります。今の時期はこの子たちが主役です。
★冬を越したクジャクチョウ
痛々しい姿の時もありますが、植物に負けない鮮やかな色が舞う姿は、枯れ草色の世界で一段と輝きます。
★今後続々と咲く花たち
これから湿原では続々と花が咲いていき、夏鳥がやってきて賑やかな季節がやってきます。
その頃には木道から直に出会えることを、祈るしかありません。
写真を見るとますます行きたくなってしまい......この状況を私も残念に思っていましたが、
稚内市内の私の自宅近くでは、最近タンポポが開花しました。
花壇では、いち早く咲いていたクロッカスやスイセンに続く植物たちが伸びてきています。
街路樹はまだまだ枯れ木ですが、冬芽がほころんできていました。
こんな町中でも、芽生えの季節を感じることができることに気づきました♪
皆さんも、遠くの自然は写真などで楽しんで、今は自分の周りにある身近な自然を楽しみましょう!