アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
層雲峡の核心部 Part2 to3
2020年12月28日こんにちは。大雪山国立公園管理事務所の岩城です。
前回の日記をUPしてから、随分と月日が経ちました。
続編を楽しみにしていた方々へ、更新が遅くなって「ごめんなさい」。
今回は今年の初夏に実施した小函の現地調査の様子と、現在、環境省で進めている層雲峡再活性化に向けた、小函地域の活用の可能性についてお伝えします。
現地調査は6月下旬に、廃道となった国道を現在管理している上川町に許可を得て実施しました。
まるでジャングルへと探検を行うような格好で総勢5名で出発です。
駐車場に車を停めて準備しいよいよ出発です。みんなが見上げているのは銀河の滝。
それでは小函へとツアーの開始です。
歩き出して15分ほどすると天城岩が姿を見せます。ドローンから撮影した写真と地上からのを紹介しますね。
天城岩を越えると、覆道が。
THE旧道。
覆道を過ぎると羽衣の岩が少し見えてきました。
長年の道路の閉鎖でアスファルトからは雑草が。
木々も背丈くらいに成長していました。
羽衣の岩です。こちら側に若干傾いている影響で押し迫ってくる様な錯覚に陥りそうに。
余りに美しく迫力満点だったので、みんなで記念撮影をしました。
約20年前に閉鎖を決定づけた神削壁の崩落現場。
ものすごい量の岩が道路を埋め尽くしていました。。。
注意しながら先へと進みます。
看板も年代物な雰囲気。
層雲峡方面から進むと神削壁の看板がある場所付近が小函地域の終着点。
私の子どもの頃の思い出だった小函は―――みなさんはいかがでした?
その圧倒的迫力の柱状節理をみなさんも見に行きたくなったのではないでしょうか。
しかし、現時点では立入りは禁止されていますので、くれぐれも無断での立入りはしないでくださいね。
この素晴らしい景観が再び日の目を見る日はくるのでしょうか。
私はきっとくると思います。
現状では自由な立入りには崩落のリスクが限りなく大きいなハードルとなっています。
そこで、ある一定のルールを設け、人数制限の中でのツアーの実施が立入り可能な有力な手段になると私は考えています。
令和2年度の環境省の事業で実施している「層雲峡再整備再活性化検討会」の中でも小函地域の活用は提案され、現在議論中です。
リスクを全く取らずこの素晴らしい景観をこのままお蔵入りにするのか。
それとも、リスク管理の中で感動を体験させるのか。
私は、後記の展開がなされることに期待しています。
今回の日記はここまで。
良いお年を。