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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

厳冬の釧路湿原から

2021年03月08日
釧路湿原国立公園 高橋 進

皆さま、初めまして、昨年の春からアクティブレンジャーに着任しました、高橋です。

気付けば、今年度も残すところ、あとひと月となってしまいました。今シーズンは、まさに新型コロナに始まり、新型コロナに終わったワンシーズンと言えるでしょう。

今年の冬の釧路湿原は、例年より寒さが厳しく、1月には私の勤める釧路湿原野生生物保護センターで、水道凍結が起こって大騒ぎとなりました。釧路の街でも水道屋さんは大忙しだったようです。

釧路川でも、例年なら凍らない中流域までが結氷して、長年、釧路川を見つめてこられた国立公園パークボランティアのベテランさん達をも唸らせました。

  

[ 結氷する釧路川中流域 ]

釧路湿原国立公園パークボランティアさん協力のもと行っている、冬のエゾシカのカウント調査では、1月初旬の大雪を境に、湿原部のカウント数が極端に少なくなりました。食べている植物が雪の下に埋もれてしまったことも要因ですが、やはりエゾシカ達も、寒さを逃れて風の遮られる丘陵地に入るのでしょうね。

湿原に残っている個体は、結氷した川の上に出て樹木の冬芽を食べる個体が目立ちました。

 

[ 結氷した釧路川とエゾシカの群れ ]

私自身はというと、夏の山歩きはお手のものなのですが、冬の巡視は初めての経験で、慣れないスノーシューや歩くスキーと格闘していました。それでも、冬の湿原の厳しくも美しい光景に、暫し心を奪われました。

 

      [ スノーシューと格闘中!! ]            [ 湿原内で結氷する小川 ]

 

[ 釧路湿原の湧水に観られる氷筍 ]

そんな厳しい冬の釧路湿原でも、生き物たちは逞しく、そして、したたかに生きています。今回は、業務中に見かけた野生生物たちを、少しご紹介したいと思いました。

   [ ネズミを狩るキタキツネ ]              [ オオワシの成鳥と幼鳥 ]

 

        [ タンチョウの成鳥 ]             [ じゃれ合うタンチョウの幼鳥 ]

いやぁ、春が待ち遠しいですね。

[ 氷の中で春を待つミズバショウ ]