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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

夏山シーズンの終わり

2021年10月30日
大雪山国立公園 忠鉢伸一

夏山シーズンの終わり

こんにちは

大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

大雪山は今年10/6に旭岳で冠雪となりました。

例年よりも少し遅い冠雪となりましたが、観測開始されてから5番目に遅い記録となったようです。

例年パークボランティア行事として行っている旭岳周辺のロープ撤収ですが、コロナ禍で中止としたため、環境省職員で行うこととなりました。

10/7東川管理官事務所と協力して行った時の様子をお伝えします。

前日に雪が降った旭岳。先週までとはまるで見違えるようになりました。

山頂付近は真冬のような空気でした。

旭岳から間宮岳までは真っ白な世界

久しぶりの雪の感触にテンション上がります

ロープは先日の雪がついて凍りついていました。

雪の重みで鉄ピンが折れ曲がるのを防ぐため、ロープは外して下に置いておきます。

また来年の春にこのロープを付け直す時、シーズンの始まりを感じるのでしょう。

標柱には氷が付着し始めました。

これが風上に伸びてエビの尻尾と呼ばれる自然の芸術品が完成します。

風が強いほど伸びていくようです。

この日はロープの撤去の他、中岳温泉に設置していた携帯トイレブースを回収しました。

風の強い日にも飛ばされずに頑張ってくれました。

「お花摘み」や「雉打ち」などと呼ばれ、野外での排泄行為が当たり前のように行われていた信じられない時代もありました。まだまだ充分とは言えませんが、携帯トイレは少しずつ登山者に浸透してきたように感じます。

「山に持ち込んだものはすべて持ち帰り、山のものは持ち帰らない」この考え方を基本的な考え方として、ゴミや排泄物は責任を持って持ち帰りましょう。

来シーズンも中岳温泉には携帯トイレブーステントを設置予定です。

管内の麓でも先日雪が降りましたが、根雪となるのはまだまだこれから。

本格的な冬が来るまではもう少し時間があるのです。

冬の北海道は寒さの厳しい季節ですが、北海道の一番美しい季節であり、また雪国ならではの遊びができる季節でもあります。

冬をめいっぱい楽しみながら、次の季節を待ちたいと思いました。

(中岳分岐下部から旭岳方面の展望)