アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
パークボランティア研修会を開催しました!
2022年02月02日こんにちは! 洞爺湖アクティブ・レンジャーの小松 瑠菜です!
先日、洞爺湖ビジターセンター および 四十三山で、
洞爺湖地区パークボランティア研修会を開催しました!
【午前の部】座学
講師として、午前&午後ともに、ニセコネイチャーガイドForestrekの矢吹 全さん講演していただきました。
矢吹さんとパークボランティアさんのトークセッション形式で、主に「レンジャー、アクティブ・レンジャー、ビジターセンター、パークボランティアのそれぞれの役割の確認」、「活動をする上でのリスクマネジメント/利用客への対応/遊歩道の保全や管理/自然の理解」についてお話ししていただきました。最後の質疑応答の時間では、「救急セットの中身は?」「冬場の冷え対策は?」など、現場で意識する内容の質問が飛び交い、充実した時間となりました。
*新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、少人数かつ距離をとって開催しました。
【午後の部】野外研修
パークボランティア活動で、登山道整備を実施している「四十三山」で研修を行いました。
ちょうどフワフワの新雪が降り積もり、矢吹さんに倣って、スノーシューで木階段や登山道を傷めないよう歩きました。マスクをした状態で、雪の上を登る作業は非常に苦しく、こまめに哺乳類と思われる動物の足跡や、鳥類の羽を多々見て、休憩をとりながら尾根まで歩きました。「北海道にいる大型の哺乳類はヒグマとエゾシカのみ。でも、これらの足跡が"エゾシカ"だと断定する根拠は...?」という矢吹さんの問いかけに、皆で頭を悩ませます。
そこで、跡がはっきり残っている痕跡を発見...!
偶蹄類独特の2つの蹄が並んでいます。また、副蹄の跡もくっきりと残っています。
次に、エゾシカの足跡に並んで別の足跡を発見しました。
こちらの足跡の指爪の数は前後共に4本であることから、キツネの足跡だということがわかります☆
次に、こちらの大きくて浅い跡を発見!毛並みが擦ったような跡も見受けられます。
そこでパークボランティアさんが鋭い観察力を発揮。「木から木に移動したのでは...?」
正解はエゾリス。地上移動を好むシマリスに対し、エゾリスは樹上移動を好みます。
よく周りを見渡すとこの足跡を見つけたあたりからエゾリスが好むマツ林が広がっています。
そこでパークボランティアさんが思い出します。
「昨年4月に四十三山開通作業を行ったとき、このあたりでエゾリスを見たよね?!」
そう、この一帯はエゾリスのテリトリーになっているようですね(*^^*)
帰りは樹木の名前とそれぞれの特徴を教えていただき、種同定しながら下山しました。
雪がフワフワで時折、滑りながらの下山となりましたが、スノーシューでの足の運び方などもレクチャーしていただきながら、
全員無事に下山し、今年のパークボランティア研修会は幕を閉じました。