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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ウトナイ湖の冬

2022年02月15日
苫小牧 大久保 智子

ウトナイ湖の冬のとある日。

凍った湖面でハクチョウが数羽、首を体に突っ込んで寒さをしのぎながら休んでいるのを見つけました。

視線をずらすと少し離れたところにオジロワシもいました。

ハクチョウたちを観察しているようにみえます。

その距離100m弱。

襲うのか襲わないのか・・・

一方で、ハクチョウたちはピクリとも動かず、顔すら上げません。

思いを巡らしていたら勝手に緊迫してきて、

その後どうなるのかをじっと見守りました。

オジロワシは、暫くハクチョウの様子をうかがっていましたが、

お腹がいっぱいだったのか、気が変わったのか、もともと襲う気もなかったのか、

その心境はわかりませんが、ハクチョウを襲うのはやめて飛んでいきました。

食うか食われるかという生態系の食物連鎖の一端を見られたような気がして、興奮しました。

ウトナイ湖、冬も生き物たちのドラマチックな場面に出くわすのが魅力の一つです。