アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
2022年春 宮島沼のマガンたち
2022年04月27日こんにちは、大久保です。
4月25日に宮島沼に行ってきました。
東北で越冬し繁殖地に向かうマガンたちが、今年も無事に宮島沼に集まっていました。
今年の沼明けは4月13日。
待ちに待ってましたとばかりに、その6日後の4月19日に70,000羽が集まってきたようです。
私たちが昼頃に行ってみると、朝4時過ぎにねぐらを飛び立ち、周辺の田んぼや畑でエサを食べ、休息しに沼に戻ってきているマガンが集まっているところでした。
旅の途中でマガンたちは、夜は宮島沼などの安全なねぐらで夜を過ごし、昼間は栄養を蓄え、渡りに備えて体力を養って、ロシアへ旅立っていきます。後日調べてみると、4月25日にねぐら入りしたのは48,000羽なので、だいぶロシアに向けて渡っていったようです。
マガンは、カモとハクチョウの間くらいの大きさの水鳥です。
キンクロハジロと一緒にいるところをみると、マガンの方が大きいのが分かります。
マガンの特徴は、嘴がややオレンジがかったピンクで、その付け根を取り囲むように額が白いところです。
成長のお腹には黒い横斑が不規則に並んでいて、この斑のパターンには個体差があるそうです。
観察していると真ん中に白色の鳥がいるのを見つけました。
白い個体がなんなのか望遠鏡で確認すると、白色(アルビノ)のマガンのようです。
私は初めてみました!!
笑っているような表情がとてもかわいらしい♥
この白いマガンを撮影したのは若松レンジャーです。
今度マガンに会えるのは稲刈りの頃。
元気で戻ってくれることを祈って、旅立ちを見守ります。
5月10日から16日は愛鳥週間です。
札幌でも小鳥が賑やかに活動している声をよく聞く季節となりました。
身近にいる野鳥も希少な野鳥も、これからも元気よく生息できる環境が失われることがありませんように。
宮島沼の最新の自然情報はこちらです。