アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺、日高山脈襟裳十勝国立公園があります。
シーズン開幕に向けて~木柵の修繕を行いました~
2022年05月13日
利尻礼文サロベツ国立公園
こんにちは!礼文島アクティブ・レンジャーの津田です。
ようやく道北にも桜が咲き、春が来たと実感しています。
現在礼文島では、初夏に咲く花々の芽が顔を出し始めています。5月下旬頃には、礼文島の固有種であるレブンアツモリソウの開花も始まります。
レブンアツモリソウが群生している場所では、盗掘や踏み荒らし防止のため、周辺を木柵で囲い、礼文町、林野庁、宗谷総合振興局等の関係機関と協力をし、保護管理を行っています。毎年シーズン前に、木柵の他に歩道の状況確認も行っています。今年も木柵の確認を行ったところ、冬の間の強い風や吹き付ける雪の影響で、破損していました。レブンアツモリソウが芽吹いてから、木柵を修繕すると踏みつけてしまうため、早急に修繕を行いました。
作業は、錆びた有刺鉄線を切断し、折れたり傾いたりしている丸太を抜き取ります。
その後、新しい丸太を打ち込み、周囲を有刺鉄線で囲みます。
丸太を打ち込んだあとに添木をし、倒れないようにします。
有刺鉄線を丸太に打ち込みます。これを繰り返すとレブンアツモリソウを囲む柵になります。
斜面になっている箇所では、足場が悪く一つ一つの作業に難航しましたが
地元の人たちの協力を得て、無事に修繕を終えることができました。
【Before】
【After】
倒れた木柵と錆びた有刺鉄線から、しっかりとした木柵と有刺鉄線に新しくなりました。
ご協力いただいた、地域おこし協力隊、礼文町フラワーレンジャー、高山植物園職員の方々、ありがとうございました。