大雪山国立公園 東川
170件の記事があります。
2009年06月29日上富良野岳~十勝岳
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
6月28日(日)は先週に引き続き、パークボランティアの活動日。本日は上富良野岳~十勝岳までの登山道整備を行いました。
この日はガスにまかれた先週の美瑛富士とはうって変わっての晴天。大雪の山々から遠くは西に残雪の暑寒別岳まで望める素晴らしい天候の中での作業活動となりました。大雪からは空気の澄んでいるときには北海道のあらゆる山が見えることがあります。道東の阿寒岳から知床連山、西の羊蹄山やまれには北の利尻富士まで見えることもあり、そんな天気に当たった人はホント運のいい方です。
手前に美瑛町内を見下ろし、はるか向こうには暑寒別岳
メインの作業箇所は、カミホロカメットク避難小屋から十勝岳山頂にかけて(十勝岳山頂直下は視界不良時に道迷いが多い)の古い鉄杭の交換とロープ張り。総距離約2.2kmを総勢15名で作業を行いました。
この日も夏日となった上川地方。強い日差しの中、老朽化した杭を引き抜き(これがなかなか抜けず一番大変でした)、ロープを張り替える。単純作業の繰り返しですが、皆さん協力し合いながらなんとか予定していた全ての箇所を張り終えて昼食、下山となりました。
足場の悪い十勝岳を皆さんゆっくり下山しながらも、最後まで周辺の山々を地図で調べる余裕のある方もいて、降りるのが名残惜しい感じでしたね。回収したロープや杭を下ろした方は特に大変だったと思います。皆さん、ほんとにお疲れ様でした。高山帯の涼しい空気に慣れた体には下界の暑さが身にしみた一日でした。皆様、また秋にロープ回収が待っていますので頑張りましょう。
ロープ張りは連携プレーが命
登山道情報
・凌雲閣入口からカミホロ分岐までは数か所雪渓歩きあり、特にカミホロ分岐は雪渓上での分岐となるので要注意、道標を見落とさないように
ここが分岐。まっすぐ行くと富良野岳、上富良野岳へは雪渓を少し左へ登っていくと夏道の入口が見えます。
花情報
・上富良野岳山頂下→キバナシャクナゲ、エゾツガザクラ見頃
・カミホロ小屋周辺→キバナシャクナゲ見頃、イワウメ見頃までもう少し
この日はガスにまかれた先週の美瑛富士とはうって変わっての晴天。大雪の山々から遠くは西に残雪の暑寒別岳まで望める素晴らしい天候の中での作業活動となりました。大雪からは空気の澄んでいるときには北海道のあらゆる山が見えることがあります。道東の阿寒岳から知床連山、西の羊蹄山やまれには北の利尻富士まで見えることもあり、そんな天気に当たった人はホント運のいい方です。
手前に美瑛町内を見下ろし、はるか向こうには暑寒別岳
メインの作業箇所は、カミホロカメットク避難小屋から十勝岳山頂にかけて(十勝岳山頂直下は視界不良時に道迷いが多い)の古い鉄杭の交換とロープ張り。総距離約2.2kmを総勢15名で作業を行いました。
この日も夏日となった上川地方。強い日差しの中、老朽化した杭を引き抜き(これがなかなか抜けず一番大変でした)、ロープを張り替える。単純作業の繰り返しですが、皆さん協力し合いながらなんとか予定していた全ての箇所を張り終えて昼食、下山となりました。
足場の悪い十勝岳を皆さんゆっくり下山しながらも、最後まで周辺の山々を地図で調べる余裕のある方もいて、降りるのが名残惜しい感じでしたね。回収したロープや杭を下ろした方は特に大変だったと思います。皆さん、ほんとにお疲れ様でした。高山帯の涼しい空気に慣れた体には下界の暑さが身にしみた一日でした。皆様、また秋にロープ回収が待っていますので頑張りましょう。
ロープ張りは連携プレーが命
登山道情報
・凌雲閣入口からカミホロ分岐までは数か所雪渓歩きあり、特にカミホロ分岐は雪渓上での分岐となるので要注意、道標を見落とさないように
ここが分岐。まっすぐ行くと富良野岳、上富良野岳へは雪渓を少し左へ登っていくと夏道の入口が見えます。
花情報
・上富良野岳山頂下→キバナシャクナゲ、エゾツガザクラ見頃
・カミホロ小屋周辺→キバナシャクナゲ見頃、イワウメ見頃までもう少し
2009年06月26日富良野岳
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
ようやく6月の下旬になって夏山日和の毎日になりました。この天気に誘われて今週末くらいから歩き始め、という方も多いのではないでしょうか?暑さも厳しくなるこの時期、また紫外線も高山帯ではMAXの時期ですのでくれぐれもいきなり肌ボロボロなんてことにならないように気をつけて(自分も含めて)夏山を楽しみましょう。
さて、本日は富良野岳の情報です。
登山道
・雪渓→まだ途中かなりあります(大きな雪渓は10か所位)、特に気温の低い早朝などは雪が凍っている可能性もあるので滑落注意、心配な方は軽アイゼン持参してもよいかと思われます。
・道迷い→視界不良時の雪渓トラバース時、十分注意。雪渓上にかなりの踏み跡が既にあるので、ある程度の目印に。雪渓の切れる箇所ではピンクテープでのマーキングも参考になると思います、が過信は禁物です。常に地図で現在地を把握することが必要と思われました
このような急斜面のトラバース箇所もあります、滑落には十分注意
花情報
○富良野分岐から富良野岳山頂方面
・キバナシャクナゲ→分岐周辺ではピーク過ぎだが山頂方面では蕾多くこれからが見頃
・ハクサンイチゲ→花の数は増えてきている、これから1~2週間で見頃
・エゾコザクラ→咲き始め
・イワウメ→咲き始め
・チングルマ→まだ、花は確認できず
○富良野岳分岐から三峰山方面
・キバナシャクナゲ→見頃(終わりかけの箇所もあり)
・エゾツガザクラ→咲き始め
・チングルマ→5~6輪開花
全体的に花はこれからといった感じでしたが、1週間もすればかなり見ごろになる箇所も多くなりそうです。ほぼ例年通りといったところでしょうか。花の名山、富良野岳を満喫してください。
三峰山方面ではチングルマ咲き始め
ハクサンイチゲと富良野岳
さて、本日は富良野岳の情報です。
登山道
・雪渓→まだ途中かなりあります(大きな雪渓は10か所位)、特に気温の低い早朝などは雪が凍っている可能性もあるので滑落注意、心配な方は軽アイゼン持参してもよいかと思われます。
・道迷い→視界不良時の雪渓トラバース時、十分注意。雪渓上にかなりの踏み跡が既にあるので、ある程度の目印に。雪渓の切れる箇所ではピンクテープでのマーキングも参考になると思います、が過信は禁物です。常に地図で現在地を把握することが必要と思われました
このような急斜面のトラバース箇所もあります、滑落には十分注意
花情報
○富良野分岐から富良野岳山頂方面
・キバナシャクナゲ→分岐周辺ではピーク過ぎだが山頂方面では蕾多くこれからが見頃
・ハクサンイチゲ→花の数は増えてきている、これから1~2週間で見頃
・エゾコザクラ→咲き始め
・イワウメ→咲き始め
・チングルマ→まだ、花は確認できず
○富良野岳分岐から三峰山方面
・キバナシャクナゲ→見頃(終わりかけの箇所もあり)
・エゾツガザクラ→咲き始め
・チングルマ→5~6輪開花
全体的に花はこれからといった感じでしたが、1週間もすればかなり見ごろになる箇所も多くなりそうです。ほぼ例年通りといったところでしょうか。花の名山、富良野岳を満喫してください。
三峰山方面ではチングルマ咲き始め
ハクサンイチゲと富良野岳
2009年06月22日美瑛富士~ベベツ岳ルート
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
6月20,21日と大雪山は山開きのところが多く、縦走登山会なども21日は行われ、今季最初の山登りを楽しんだ方も多かったようです。
その縦走登山会の行われた21日、パークボランティアの活動行事で高山蝶パトロールが大雪各地で行われ、私は美瑛富士~ベベツ岳ルートに参加してきました。
朝から小雨交じりのあいにくの天気でした(こういう日が今年は多すぎ・・・)が、参加者総勢11名で雨に濡れた登山道をスタート。一路、美瑛富士避難小屋を目指しました。
○まず、途中の登山道の様子です。
天然庭園手前(標高1200m付近)より雪渓あり、早朝など気温の低い時間帯は雪が固く非常に滑りやすい状態で滑落の危険性があり、要注意と思われました。
避難小屋までの雪渓は全部で7~8か所、中にはかなり大きな雪渓もあり夏道の入口が非常に見つけにくい状態のところもありました。視界不良時は危険大です。
避難小屋からベベツ岳稜線にかけては登山道上には積雪はありませんが、この天然庭園~避難小屋までの雪渓越えが最大の難所といえます。
まだまだ、このルートを熟知した方でないとお勧めできない状態です。
天然庭園周辺の雪渓トラバース箇所
○花の開花状況です。
避難小屋周辺ではキバナシャクナゲ、ミネズオウ、ショウジョウバカマが良くなってきてます、また、イワウメのつぼみが増えてきていたのでここ1週間くらいでかなり咲いてきそうです。
登山道入口~天然庭園まではムラサキヤシオ、オオカメノキが見ごろです。
避難小屋周辺で増えてきたイワウメのつぼみ
残念ながら本日は悪天候で風も強く、高山蝶は見られませんでした。ベベツ岳までの登攀を断念して、美瑛富士避難小屋周辺の清掃活動を行って下山となりました。
最後に出発前、一瞬だけ美瑛富士が顔を出してくれたのはなによりのご褒美だったのではないでしょうか?皆様、悪天候の中お疲れ様でした
一瞬だけ見えました!美瑛富士
その縦走登山会の行われた21日、パークボランティアの活動行事で高山蝶パトロールが大雪各地で行われ、私は美瑛富士~ベベツ岳ルートに参加してきました。
朝から小雨交じりのあいにくの天気でした(こういう日が今年は多すぎ・・・)が、参加者総勢11名で雨に濡れた登山道をスタート。一路、美瑛富士避難小屋を目指しました。
○まず、途中の登山道の様子です。
天然庭園手前(標高1200m付近)より雪渓あり、早朝など気温の低い時間帯は雪が固く非常に滑りやすい状態で滑落の危険性があり、要注意と思われました。
避難小屋までの雪渓は全部で7~8か所、中にはかなり大きな雪渓もあり夏道の入口が非常に見つけにくい状態のところもありました。視界不良時は危険大です。
避難小屋からベベツ岳稜線にかけては登山道上には積雪はありませんが、この天然庭園~避難小屋までの雪渓越えが最大の難所といえます。
まだまだ、このルートを熟知した方でないとお勧めできない状態です。
天然庭園周辺の雪渓トラバース箇所
○花の開花状況です。
避難小屋周辺ではキバナシャクナゲ、ミネズオウ、ショウジョウバカマが良くなってきてます、また、イワウメのつぼみが増えてきていたのでここ1週間くらいでかなり咲いてきそうです。
登山道入口~天然庭園まではムラサキヤシオ、オオカメノキが見ごろです。
避難小屋周辺で増えてきたイワウメのつぼみ
残念ながら本日は悪天候で風も強く、高山蝶は見られませんでした。ベベツ岳までの登攀を断念して、美瑛富士避難小屋周辺の清掃活動を行って下山となりました。
最後に出発前、一瞬だけ美瑛富士が顔を出してくれたのはなによりのご褒美だったのではないでしょうか?皆様、悪天候の中お疲れ様でした
一瞬だけ見えました!美瑛富士
2009年06月16日いよいよ山開き
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
大雪の山開きもいよいよ間近に迫り、早くもそわそわしている方も多いのではないでしょうか。6月の北海道は記録的な降雨とのことですが、山開き以降は夏の気候がやってくることを期待したいものです。
さて、本日は旭岳の情報です。一般的には、旭岳といえばロープウェイを利用しての山頂往復。もしくは体力のある方なら山頂から裏旭を抜けて中岳温泉で足湯を楽しんで、裾合平でチングルマの花畑を堪能(秋はチングルマの紅葉も見事です)して、姿見に戻ってくるというパターンが多いのではないでしょうか?
夏の裾合名物の白鳥の雪渓(例年7月初~中旬にみられます)
ただ、今年は旭岳山頂までの雪は無くなりましたが、裾合平の雪解けがここ数年の間ではかなり遅いようなので、まだまだ夏山とはいえない状況がしばらく続きそうです。6月15日現在では、中岳温泉~姿見駅までの登山道は7~8割が雪の下、といった感じでした。
今後は、夏道と積雪路とが入り混じり非常に道が不明瞭になり、遭難事故が多発する時期となります。裾合平方面を熟知した方でもルートファインディングには大変苦労するこれからの時期の裾合平、これまで夏または秋の積雪のない状態でしか歩いたことのない方は、旭岳山頂の往復コースが妥当かと思われます。
今後の雪解け状況によって、いつ頃からは夏道が完全に出てくるかということは何とも言えませんが、場合によっては7月の中旬くらいでも雪の多い時期は積雪路で苦労する年もありますので、今年の夏に裾合平コースを考えている方は最新の情報を仕入れてから登山されることをお勧めします。
登山道情報については
旭岳ビジターセンター TEL 0166-97-2153
http://www.welcome-higashikawa.jp/vc/index.htm
また、毎日9:00~17:00までは姿見駅に旭岳監視員が常駐していますので、そこで情報を仕入れるのもよいかと思います。
今年の北海道の冬、平地では記録的な少雪でしたが、山のほうでは記録的な豪雪となりました。くれぐれも大雪山の夏を甘く見ないで、楽しい登山にしてください。
中岳温泉付近から見た裾合平の様子。積雪は平均で60~70cm、多いところでは1m近くありました。
ガスにまかれるとこの状態、この状況であなたはどっちに進路をとりますか?
さて、本日は旭岳の情報です。一般的には、旭岳といえばロープウェイを利用しての山頂往復。もしくは体力のある方なら山頂から裏旭を抜けて中岳温泉で足湯を楽しんで、裾合平でチングルマの花畑を堪能(秋はチングルマの紅葉も見事です)して、姿見に戻ってくるというパターンが多いのではないでしょうか?
夏の裾合名物の白鳥の雪渓(例年7月初~中旬にみられます)
ただ、今年は旭岳山頂までの雪は無くなりましたが、裾合平の雪解けがここ数年の間ではかなり遅いようなので、まだまだ夏山とはいえない状況がしばらく続きそうです。6月15日現在では、中岳温泉~姿見駅までの登山道は7~8割が雪の下、といった感じでした。
今後は、夏道と積雪路とが入り混じり非常に道が不明瞭になり、遭難事故が多発する時期となります。裾合平方面を熟知した方でもルートファインディングには大変苦労するこれからの時期の裾合平、これまで夏または秋の積雪のない状態でしか歩いたことのない方は、旭岳山頂の往復コースが妥当かと思われます。
今後の雪解け状況によって、いつ頃からは夏道が完全に出てくるかということは何とも言えませんが、場合によっては7月の中旬くらいでも雪の多い時期は積雪路で苦労する年もありますので、今年の夏に裾合平コースを考えている方は最新の情報を仕入れてから登山されることをお勧めします。
登山道情報については
旭岳ビジターセンター TEL 0166-97-2153
http://www.welcome-higashikawa.jp/vc/index.htm
また、毎日9:00~17:00までは姿見駅に旭岳監視員が常駐していますので、そこで情報を仕入れるのもよいかと思います。
今年の北海道の冬、平地では記録的な少雪でしたが、山のほうでは記録的な豪雪となりました。くれぐれも大雪山の夏を甘く見ないで、楽しい登山にしてください。
中岳温泉付近から見た裾合平の様子。積雪は平均で60~70cm、多いところでは1m近くありました。
ガスにまかれるとこの状態、この状況であなたはどっちに進路をとりますか?
2009年06月12日夏に向かって
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
北海道では6月に入ってから、雨が多く梅雨のような日が続いていますが、本日の天人峡巡視の時はよく晴れて、視界も良く気持のよい散策日和です。皆さん、雪解け時期で水量の多い羽衣の滝を写真に収めたりと、まだシーズン前の静かな天人峡を楽しんでいるようでした。
周辺の植物で目立ってきたのは、オオカメノキやツバメオモト。これが咲き始めると初夏が近付いてきてきたかな?と感じます。また、新緑の季節独特のにおいを感じながらの散策は何とも言えないものがあります。
昨日の雨に濡れて生き生きとしているツバメオモト。数はまだ少ないですが、これからが本番。
ひとつだけ残っていました。天人峡、今年のラストのエゾエンゴサク?
ただ、この時期の天人峡周辺はクマの出没情報が頻繁にあるので、散策の際も十分に注意を払って入山してください。早朝や夕方などは特に注意が必要です。過去にも羽衣の滝の遊歩道で熊が出没したケースがあります。
クマ対策としては。
① 単独での散策はなるべく避ける
② クマ鈴をもつ、
③ 沢の近くなどで音が聞こえにくい箇所などでは、ホイッスルや大声を出して熊にこちらの存在を知らせるなど。
本日、遊歩道ではありませんが、天人峡までの道路上にクマ糞が落ちていました。この周辺には間違いなくクマがうろちょろしていますので、我々がクマのエリアに足を踏み入れていることを忘れずに散策を楽しんでください。
天人峡途中の道路上にあったクマの糞
周辺の植物で目立ってきたのは、オオカメノキやツバメオモト。これが咲き始めると初夏が近付いてきてきたかな?と感じます。また、新緑の季節独特のにおいを感じながらの散策は何とも言えないものがあります。
昨日の雨に濡れて生き生きとしているツバメオモト。数はまだ少ないですが、これからが本番。
ひとつだけ残っていました。天人峡、今年のラストのエゾエンゴサク?
ただ、この時期の天人峡周辺はクマの出没情報が頻繁にあるので、散策の際も十分に注意を払って入山してください。早朝や夕方などは特に注意が必要です。過去にも羽衣の滝の遊歩道で熊が出没したケースがあります。
クマ対策としては。
① 単独での散策はなるべく避ける
② クマ鈴をもつ、
③ 沢の近くなどで音が聞こえにくい箇所などでは、ホイッスルや大声を出して熊にこちらの存在を知らせるなど。
本日、遊歩道ではありませんが、天人峡までの道路上にクマ糞が落ちていました。この周辺には間違いなくクマがうろちょろしていますので、我々がクマのエリアに足を踏み入れていることを忘れずに散策を楽しんでください。
天人峡途中の道路上にあったクマの糞
2009年06月09日パークボランティア研修会
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
先週の土・日の2日間、層雲峡ビジターセンターにて今年度最初のパークボランティア(PV)研修会が行われました。
小雨の降るあいにくの天気でしたが、2日目に行われた自然解説研修会では、総勢約50名のボランティアの方たちがそれぞれ班ごとに分かれ、新緑の森の中での講習を皆さん熱心に受けていました。
私の参加した班は河川敷コース。雪解け水でまだ水量の多い石狩川を横に見ながらの研修会でした。まだまだ花は少ないこの時期ですが、その中でもさすがは皆さん、普通の人なら見逃してしまうような花でもめざとく見つけ、熱心に図鑑とにらめっこ?したり、班のリーダーの方からの説明を受けたりと、あっという間の2時間でした。
講師の説明を熱心に受けるパークボランティアの皆さん。
図鑑とも格闘?
最後に、全員が一人ひとりみんなの前で自然解説を行うというのが、全員に課せられた本日のメインテーマ。皆さん色々とネタを探してそれぞれが緊張しながら?も初ガイドとなった方も。
今後、フィールドに出れば嫌でも自然のことや登山道のことなど、一般の利用者から聞かれる機会が多いと思いますので、腕章をしている責任感というものを実感した一日だったのではないでしょうか?
それと併せて、皆さんが興味津々だったのが、近自然工法による登山道整備を大雪山各地でこれまで手掛けてきた岡崎哲三講師による石組み講習会でした。
近自然工法とは、その場にある材料を使い道の整備をしていくというもの。大雪では、5年ほど前から行われています。用意された石をパズルのように組み合わせ、講師にアドバイスをもらいながら皆さんはじめての石組み体験をしていたようです。
まずは、大まかな説明から。
一つひとつていねいに組み合わせていきます。
ですが、見るのとやるのとは大違い、なかなかうまくいかず悪戦苦闘の連続のようでした。これだけ皆さんが石組みに興味を示すとは正直ちょっと驚きました。やはり、登山道の荒廃の問題は全員が感じていることなのでしょうね。必死になって組み方を習っている姿は、山をみな愛しているのだなと改めて実感した今回の研修会でした。
皆様2日間、本当にお疲れ様でした。
小雨の降るあいにくの天気でしたが、2日目に行われた自然解説研修会では、総勢約50名のボランティアの方たちがそれぞれ班ごとに分かれ、新緑の森の中での講習を皆さん熱心に受けていました。
私の参加した班は河川敷コース。雪解け水でまだ水量の多い石狩川を横に見ながらの研修会でした。まだまだ花は少ないこの時期ですが、その中でもさすがは皆さん、普通の人なら見逃してしまうような花でもめざとく見つけ、熱心に図鑑とにらめっこ?したり、班のリーダーの方からの説明を受けたりと、あっという間の2時間でした。
講師の説明を熱心に受けるパークボランティアの皆さん。
図鑑とも格闘?
最後に、全員が一人ひとりみんなの前で自然解説を行うというのが、全員に課せられた本日のメインテーマ。皆さん色々とネタを探してそれぞれが緊張しながら?も初ガイドとなった方も。
今後、フィールドに出れば嫌でも自然のことや登山道のことなど、一般の利用者から聞かれる機会が多いと思いますので、腕章をしている責任感というものを実感した一日だったのではないでしょうか?
それと併せて、皆さんが興味津々だったのが、近自然工法による登山道整備を大雪山各地でこれまで手掛けてきた岡崎哲三講師による石組み講習会でした。
近自然工法とは、その場にある材料を使い道の整備をしていくというもの。大雪では、5年ほど前から行われています。用意された石をパズルのように組み合わせ、講師にアドバイスをもらいながら皆さんはじめての石組み体験をしていたようです。
まずは、大まかな説明から。
一つひとつていねいに組み合わせていきます。
ですが、見るのとやるのとは大違い、なかなかうまくいかず悪戦苦闘の連続のようでした。これだけ皆さんが石組みに興味を示すとは正直ちょっと驚きました。やはり、登山道の荒廃の問題は全員が感じていることなのでしょうね。必死になって組み方を習っている姿は、山をみな愛しているのだなと改めて実感した今回の研修会でした。
皆様2日間、本当にお疲れ様でした。
2009年06月04日十勝岳望岳台コース
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
大雪の魅力の一つに「夏でも雪が見られる」というのがあると思います。
場所によっては万年雪があり、夏山で汗をかいた後に雪の上を歩くというのは何とも言えない気分を味わえると思います。
そんな大雪の中でも比較的雪解けの早い(と思われる)十勝岳望岳台コースの情報です。
6月3日現在、避難小屋までの道では雪渓はほとんどなく、夏道が完全に出ているのでマーキングと看板を目印にして歩いてください。
避難小屋から一か所雪渓のトラバースがありますが、比較的短い雪渓なのでコースを外れることはないと思います。そこからは、十勝岳名物?のカラガラした岩場登り(頑張って!)。看板もしっかり立っているので目印にして歩いてください。
避難小屋上の雪渓部分
そこから先は夏道がでていました
前十勝の噴煙を右に見て荒涼とした砂漠のような登山道を歩いて行くと(意外とここの砂が深く歩きにくい)、山頂前の最後の急登部分ですが、ここの部分は雪渓歩きとなり最大の難所です。
本日は、気温も比較的高く雪も緩んでいたため通常の登山靴だけで登って行けましたが、気温の低い早朝などは凍っている可能性もあるため、時間帯によってはアイゼンの携帯もお勧めします。
雪渓をこえて、最後のガレ場をぜいぜい言いながら登り切ると十勝岳山頂です。
山頂直下の大雪渓(左のとがった部分が山頂)
ここから、疲労も風速もMAXへ・・・
この時期は日によって気温差が大きいため、ひとたび悪天候に見舞われれば冬山となります。本日も稜線部分は風が非常に強く、ニット帽をかぶるほどでした。(ちなみに今日の旭川の最高気温は25℃くらいまで上がったそうですが山では全くそれを感じさせない一日でした)
ただ、今日は雪が緩んでいたため、頑張って登った後の雪渓を滑り降りる気持ちよさは何とも言えない気分でした。
日帰りで登るには比較的メジャーな十勝岳。雪が少なくなったとはいえまだまだ夏山まではもう少し先といった姿を見せてくれた今日の十勝岳でした。
2009年05月29日富良野岳・美瑛方面の雪解けは・・・
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
まだまだ残雪の大雪山。山登りまたは観光で訪れる人も少ないこの時期は、夏山の混雑時期しか知らない方には信じられないくらいの静けさです。
本日の雪解け情報は富良野岳方面です。
凌雲閣側からの登山道入り口付近はまだまだ積雪1メートル近く、知らない方にはここが入り口ということすら分からない状態。駐車場から上るのに一苦労。
その先の登山道は、夏道と冬道が交互にあらわれてちょっとした迷路状態となっているところが多い感じです。途中積雪深は平均50cm~60cmくらい。雪上の踏み跡は全くなく、しばらくは非常にわかりにくい状態が続き一般向けではないと思われます。
途中の登山道の様子(三段山方面)
三段山分岐部分の様子(看板が出てきました)
「雪の上は歩けないけどいい時期になってきたので歩きに行ってみたい」という方には、白金温泉方面の散策をお勧めします。温泉街周辺の散策路の雪は既にありません。野鳥の活動が活発になるこの時期は、バードウオッチングにも良い時期です。
天気の良い暖かい日には、お弁当などを持って軽くハイキングなんていうのはいかがですか?新緑の時期、森のにおいを感じて是非初夏の(まだ春のところもありますが・・・)大雪を満喫してください。
ただ、雪解け時期はヒグマの動きが活発になる時期でもあります。散策前には地元での情報収集とヒグマ対策をして散策されることをお勧めします。
白金の「青い池」(すみません、天気がイマイチであまりきれいに写っていませんが・・・)
本日の雪解け情報は富良野岳方面です。
凌雲閣側からの登山道入り口付近はまだまだ積雪1メートル近く、知らない方にはここが入り口ということすら分からない状態。駐車場から上るのに一苦労。
その先の登山道は、夏道と冬道が交互にあらわれてちょっとした迷路状態となっているところが多い感じです。途中積雪深は平均50cm~60cmくらい。雪上の踏み跡は全くなく、しばらくは非常にわかりにくい状態が続き一般向けではないと思われます。
途中の登山道の様子(三段山方面)
三段山分岐部分の様子(看板が出てきました)
「雪の上は歩けないけどいい時期になってきたので歩きに行ってみたい」という方には、白金温泉方面の散策をお勧めします。温泉街周辺の散策路の雪は既にありません。野鳥の活動が活発になるこの時期は、バードウオッチングにも良い時期です。
天気の良い暖かい日には、お弁当などを持って軽くハイキングなんていうのはいかがですか?新緑の時期、森のにおいを感じて是非初夏の(まだ春のところもありますが・・・)大雪を満喫してください。
ただ、雪解け時期はヒグマの動きが活発になる時期でもあります。散策前には地元での情報収集とヒグマ対策をして散策されることをお勧めします。
白金の「青い池」(すみません、天気がイマイチであまりきれいに写っていませんが・・・)
2009年05月27日大雪はまだまだ冬でした
大雪山国立公園 東川 宮崎 浩
皆さん、はじめまして。
今年の5月より東川のアクティブレンジャーとして活動している
宮崎と申します。おもに、旭岳から十勝岳、富良野岳方面の情報を
皆 さんに少しでも早く、分かりやすく伝えていきたいと考えてますので
どうぞ、よろしくお願いします。
私の最初の登山道巡視は、旭岳から。
今日はロープウェイを使わず姿見まで登ってみました。町ではすっかり初夏の陽気が続いているこの頃ですが、山のほうはまだまだ残雪時期、ロープウェイの入口から姿見までの登山道は積雪状態のままでした。今日のところはコース上をそのまま歩いて行けましたが、雪解け時期はあっと言うまに状況が変わってしまうので、冬のスキーコースと夏道とを熟知した方と歩くことをお勧めします。
現在の天女が原登山道
スキーコースの途中の積雪計はまだ1m50cmでした
それにしても、姿見の高山帯に出ると寒い!!
風が今日は北風に変わったせいでロープウェイ姿見駅の温度計はたったの2度でした。しかも15メートル以上の強風。
やはりこの時期はまだまだ冬装備での登山をお勧めします。日陰部分はまだ時間帯によってはアイゼンが必要な箇所もあるので冬山経験のない方は、もう少し待ったほうがよいでしょう。
ただ、雪解けの進んだところにはエゾノリュウキンカが目立ってきていました。これから6月の中旬まで楽しめる花です。ぜひ、見つけてみてください。
やはり、毎年思うことですがシーズン初めは体が思うように動かず息がすぐに上がってしまい「これではいかん」と思う時期でもあります。
早く体を夏山モードにしていかねばと改めて思いなおした一日でもありました。
今年の5月より東川のアクティブレンジャーとして活動している
宮崎と申します。おもに、旭岳から十勝岳、富良野岳方面の情報を
皆 さんに少しでも早く、分かりやすく伝えていきたいと考えてますので
どうぞ、よろしくお願いします。
私の最初の登山道巡視は、旭岳から。
今日はロープウェイを使わず姿見まで登ってみました。町ではすっかり初夏の陽気が続いているこの頃ですが、山のほうはまだまだ残雪時期、ロープウェイの入口から姿見までの登山道は積雪状態のままでした。今日のところはコース上をそのまま歩いて行けましたが、雪解け時期はあっと言うまに状況が変わってしまうので、冬のスキーコースと夏道とを熟知した方と歩くことをお勧めします。
現在の天女が原登山道
スキーコースの途中の積雪計はまだ1m50cmでした
それにしても、姿見の高山帯に出ると寒い!!
風が今日は北風に変わったせいでロープウェイ姿見駅の温度計はたったの2度でした。しかも15メートル以上の強風。
やはりこの時期はまだまだ冬装備での登山をお勧めします。日陰部分はまだ時間帯によってはアイゼンが必要な箇所もあるので冬山経験のない方は、もう少し待ったほうがよいでしょう。
ただ、雪解けの進んだところにはエゾノリュウキンカが目立ってきていました。これから6月の中旬まで楽しめる花です。ぜひ、見つけてみてください。
やはり、毎年思うことですがシーズン初めは体が思うように動かず息がすぐに上がってしまい「これではいかん」と思う時期でもあります。
早く体を夏山モードにしていかねばと改めて思いなおした一日でもありました。
皆さんお互いに狭い道では譲り合う精神で楽しく登山を楽しみましょうね。もちろん花畑の中に入って寝ころぶ…なんてことも慎みましょう。(当然です)
7月6日時点での花情報です。 ◎⇒満開 〇⇒見頃 △⇒咲き始め
富良野岳山頂下(凌雲閣側) ハクサンイチゲ⇒◎
エゾコザクラ ⇒〇
チングルマ ⇒〇
イワウメ ⇒〇
コイワカガミ ⇒△
エゾルリソウ ⇒△
富良野岳山頂下(原始が原側) ハクサンイチゲ⇒◎
エゾツガザクラ⇒〇
チングルマ ⇒〇
イワウメ ⇒〇
※その他安政火口~三峰山分岐ではウコンウツギ、ナナカマドの花も増えてきました。
富良野岳といえばこれ?コイワカガミ
ほとんどの方は富良野岳山頂で折り返しますが、山頂から少し原始が原側に降りた箇所も花の隠れた名所です。こちらは人も少なくておすすめ場所です。この日はコマクサに止まるウスバキチョウも見られました。短い花の時期の富良野岳を皆さん満喫してください。
ちょっと珍しい?赤色のイワウメを発見
7月7日に安政火口付近で大規模な落石がありました。現在のところ、通行止めなどにはなっていませんが、今後の情報には十分注意して、現場で何か指示があった場合はそれに従ってください。