ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大雪山国立公園

146件の記事があります。

2019年08月29日マルハナバチ・ファンクラブ

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 こんにちは、東川自然保護官事務所の渡邉です。

 9月も間近に迫った山は、紅葉が色づくまでのわずかな時間、登山者も少なく静かな山歩きをすることが出来ます。早くも今シーズンを振り返り、残す紅葉を楽しみに、でも淋しい気持ちにも浸りながら、今年の夏も大雪山を歩けたことに感謝の気持ちが湧いてきます。

 

 山になりたい、ヒグマになりたい、と常々願っている私ですが、8月になるとマルハナバチになりたい願望が芽生えてきます。

 毎年8月は3~4回、姿見の池周辺でパークボランティアの皆さんと特定外来生物セイヨウオオマルハナバチ(以下:セイヨウ)防除活動を行うのですが、同時に在来マルハナバチのモニタリングもしています。

 ※セイヨウについての詳細はこちらの日記をご覧ください。

 

 マルハナバチは体毛がモコモコなのがトレードマーク。模様は各種で違いますが、頭・お尻・体付き全体が丸っこくて、愛らしさ満点です。

 モニタリング中に見られる、在来マルハナバチの健気さと言ったら。

 蜜を吸いに花びらに潜り込んだり、花粉団子を付けすぎて重たそうだったり・・・花粉をたっぷり付けて花びらから出てくる姿を見ていると、お花とハチが共存している様子に改めて感動し、健気に蜜を運ぶマルハナバチが尊い存在に思えてきます。

 私も大雪山のお花の蜜を吸って、それをエネルギー源に生きていきたい。花粉団子を集めてみたい。エゾオヤマノリンドウに潜り込んでみたい。大雪山のお花を咲かせる一因になりたい。

 

 そんなマニアックな想いを秘めていますが、慌ただしい日常を離れ、ハチをじっくり観察し、感想を言い合い、尊さを共感し合えるパークボランティアの皆さんとの時間も私にとっては癒やしタイムです。毎回楽しく活動させていただき、ありがとうございました。

 

 残念ながら、今回のモニタリングで7年ぶりにセイヨウが姿見の池で発見されてしまいました。この日は風が強かったので、上昇気流に乗って上がってきてしまったのでしょう。しっかり捕獲しましたが、そもそも、セイヨウも人間が持ち込んだ生物。罪のないセイヨウを悪者のように扱い駆除するのはとても心苦しいですが、今ある希少な大雪山の自然を壊さず、次の世代に引き継ぐためには必要な活動です。

 大雪山にお尻の白いモコモコのマルハナバチがいたら、教えてください。

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2019年08月21日大雪山の動物たち

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 大雪山の魅力は、山だけでなく、山で暮らす野生動物たちの存在もかかせません。

 今年の夏は、いつもの年よりも多くの野生動物に出会いました。

 特に、子育て真っ盛りの7月は山に行くたびに動物の親子に出会うことができ、手に汗握って応援したり、癒やされたり、今日も何かの親子に出会えるかな?と、ワクワクしながら登山口へ向かっていました。

 そんな7月に出会った野生動物の親子を紹介します。

【姿見の池の近く エゾシマリスの親子】

 登山道を歩いていると、はじめに母シマリスが目の前の岩の上に現れました。ジッとしていると、そのうち子供2匹も登場。

 見晴らしがいい登山道では、外敵のカラスやキタキツネに見つかる危険があります。母リスは、外敵がいないのを確認し、「こっちだよ!」と子供を誘導。岩から岩へちょこまかと、少しずつ、少しずつ進んで、ササの中に消えていきました。

 人間にとっては一歩の距離も、シマリスにとっては緊張の大移動になるのでしょう。3匹とも元気かな?

【原始ヶ原林間コース エゾライチョウの親子】

 樹林帯の登山道を歩いていると、まず大きな母ライチョウがバサバサと羽音を立て目の前を横切りました。ここでもジッとしていると、続いてまだフワフワの毛の幼鳥2羽が枝から枝に危なっかしく飛び移っているのが見えます。静かに見守っていると、ガサガサと音が聞こえ、数m先の登山道をダーッと全速力で走っていく最後の1羽。3羽も幼鳥がいました!

 最後の1羽は飛び立ちたくても、私達がいることで、飛び立てず慌てて走って行ったように見えました。驚かせてごめんね。

 キリリとした母ライチョウと、まだ頼りなげでボサっとした感じの幼鳥3羽は、秋までは"家族群れ"で樹上で暮らし、秋以降は独り立ちするようです。

【つりがね山にエゾヒグマの親子】

 美瑛富士登山口から入山し、双子池で一泊。トムラウシ山へ行くため、十勝岳連峰の核心部でもあり、大雪山最奥地とも言えるコスマヌプリからつりがね山へ向かっている途中、ガス(濃霧)が切れた100mほど先の雪渓にいる母グマと2頭の子グマが見えました。

 観察していると、2頭の子グマはダッシュして急登を駆け上がり、下の雪渓に一気にスライディング!ズルズルと滑り落ち、子グマがはしゃいでいるのが見て取れます。無邪気に遊ぶ子グマを近くで見守る母グマ。ここはめったに人が通らないので、ヒグマの親子も警戒心を解き、自然体で過ごしているのでしょう。

 それにしても、山にいるヒグマはなんと品格があるのでしょう。私も3頭目の子グマになり、強くて優しい母に守られながら大雪山を自由に駆け回りたい!!と切望してしまいます。

 他にも、大雪山にはたくさんの野生動物が暮らしています。

 山の恵みを食べ、子を育て、長い冬を越えて、春の芽吹きと共に目覚める。

 寒い冬に耐えることができる毛皮、しなやかな軽い体や器用な指先、美しい鳴き声。全てが魅力的で、彼らと出会うたびに、心がほぐれ、憧憬の念は増し、この自然を守っていきたいと思わずにはいられません。

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2019年08月16日してはならない。

大雪山国立公園 上村 哲也

 大雪山国立公園を含む自然公園では、優れた自然の風景地を保護する、生物の多様性の確保に寄与することなどを目的に、「してはならない」行為が法律で定められています。特別保護地区内において火入れ又はたき火をすることもそのひとつです。

火入れやたき火をしてはならない。

 先日、大雪山国立公園東大雪地域の特別保護地区の中で、たき火の痕が見つかりました。周辺の枯れ枝などを集め燃やしたようです。一部に紙やアルミ箔も含まれていました。たき火は山火事の最大の原因とされています。周囲はハイマツ帯が隣接し、イワウメやコメバツガザクラ、ガンコウランほか、高山植生に囲まれた場所でした。山火事は、すぐれた自然景観が失われるだけでなく、滞在する登山者の生命も脅かします。山火事のおそればかりではなく、炎の揺らめきや煙の臭いを察知して野生動物の行動に影響を与えないでしょうか。ナキウサギやシマリスの生息密度が高いところでした。

 

 昨年も同じ場所で小さなたき火の痕が見つかっていました。きれいに取り除いたつもりでしたが、僅かな痕跡が、後から訪れたものに我も我もと思わせるのでしょうか。たまりにたまった痕跡なのでしょうか。楽しむだけ楽しんで後の始末は何もせず、防火意識の低さが気がかりです。いつか取り返しのつかない事態を招くのではないかと不安です。時間をかけて取り除きましたが、岩や土には炭の色が残っていました。これきり、たき火への欲求など呼び起こさないで欲しいものです。

二度としませんように この規定に違反した者は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」とされています。たき火好きの山仲間がいらっしゃったら教えてあげてください。我々も啓発に努めて参ります。

 大雪山国立公園の特別保護地区は次のリンクで確認することができます。

 大雪山国立公園区域図

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2019年08月09日山の日携帯トイレ普及キャンペーンの実施について

大雪山国立公園 岩城大洋

みなさま、こんにちは。

上川自然保護官事務所の岩城です。

さて、811日(日・祝)の山の日に黒岳7合目にて、

大雪山国立公園連絡協議会(事務局:環境省上川・東川・上士幌自然保護官事務所)及びりんゆう観光の

主催で、携帯トイレ普及キャンペーンを実施します。

キャンペーンでは、大雪山国立公園オリジナルパッケージの携帯トイレの販売や携帯トイレの使用方法の

説明などを行う予定です。

 

               2017年に実施した際の様子

    

多くの登山者で賑わう山の日に合わせて携帯トイレ普及キャンペーン実施することで、大雪山国立公園地域での携帯トイレへの理解が一層と進み、普及へ弾みがつくことを期待しています。

ちなみに、2017年度は30個の携帯トイレを配布し、協力金を頂きました。

今回、携帯トイレは通常の登山装備品と同じように購入して持って頂きたいとの考え方から100個販売します。

詳しい開催概要は下記のとおりです。

日時:令和元年8月11日(日・祝) 8:00~14:00

場所:黒岳7合目リフト乗降場

黒岳7合目に立ち寄った際には是非お立ち寄りください。

今回のAR日記は、ここまで。また次回をお楽しみに。

    

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2019年07月29日たまには山へ恩返しinトムラウシ

大雪山国立公園 上村 哲也

 7月20日(土)、21日(日)、大雪山・山守隊が中心となってトムラウシ山のカムイ天上付近で実施した登山道整備イベント「たまには山へ恩返しinトムラウシ」に同行しました。

 トムラウシ山のカムイ天上に延びる登山道は、2003年に新たに開削された区間です。それまでのカムイサンケナイ川を辿るコースは渡渉や登降を繰り返し、辛く難しいコースで事故も起きていました。

 しかし、ササ原を切り開いたこの区間は融雪期や降雨直後にぬかるみがひどく、評判はよくありません。少しずつ整備を進めてきましたが一向に改善されません。ここは切れ目なく木道を敷きつなぐ方が、土が削られてぬかるみが作られることも抑えられるのではないか、そう考えられるようになりました。

参加者自ら資材を荷揚げ このイベントは、参加者自らも長さ60センチや120センチの木材、釘、ハンマー、カケヤなどを分担して運搬します。登山口でトラックから降ろされた資材が、我こそと参加者の背負子に収められてゆきました。みなさん、意欲満々です。主催者の担ぐ荷が少なくなりバツが悪そうです。いえいえ、このほかに山守隊のみなさんは事前に何度も資材を担ぎ上げたと見聞きしました。

 荷揚げは、普段、登山装備を担いで山に登るみなさんですから、それほど苦とはしません。難しいのは組み立てるための釘打ちと揺れ動かない安定した設置です。

釘打ち 枕となる60センチの角材に踏み板となる120センチの角材を4寸釘で固定します。4寸釘は長さ125ミリ、太さ4.6ミリ。厚さ6センチ×2枚をわずかに突き抜けさせます。突き抜けた先を叩いて曲げ、抜け止めにします。並の金槌では打ち込めません。重さが1キロを超える石頭鎚を用います。これが、いうことを聴きません。斜めに当たったり端に当たったりすると、太い釘も平気で曲がってしまいます。いくらか上手に打ち込むことができても、すぐに腕の力がなくなったりします。交代、分担しながら作業を進めました。

 設置もまた難しい作業のひとつです。登山道は平坦ではありません。設置した木道のどこを踏んでもガタガタと動かないように調節します。根気よく丁寧な作業が求められます。

安定した設置

 2日間に汗をかいた参加者は延べ37人。組み立てた木道は69基、敷き延ばした区間は約300mです。大雪山・山守隊のみなさん、参加された山好きのみなさん、お疲れ様でした。

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2019年06月21日胸アツな二日間

大雪山国立公園 東川 渡邉 あゆみ

 いよいよ、大雪山国立公園パークボランティアの山での活動が始動しました!

 最初の活動は、毎年山開き前に行っている前期登山道整備。道迷いや登山道外への踏み込み防止のためのロープ張り、標識のペイントやゴミ拾い、残雪のカッティング等、6月8日(土)にカミホロカメットク山周辺、6月9日(日)に旭岳周辺で行いました。

 昨年11月に36名の新人さんが加わったパークボランティア(以下、PV)。今回は二日間で、新人PV16名、先輩PV12名、総勢28名の心強い登山道整備となりました。

 

 今回はいつもの作業の他に、鉄ピンの荷揚げ(1本、1.2kg×36本=合計43.2kg)・廃材の荷下げにもご協力いただきました。荷揚げももちろん大変ですが、これまで使ってた古いロープやコンクリート柵・木柵は荷揚げした鉄ピンよりもずっと重たく、「あとは下るだけ」と張り切って荷下げし始めたものの、時間が経つにつれて肩に食い込む重量感に泣きを見ることもあります・・・。

 

 「この先の行程も長いので、無理しないでください!」と弱腰の私をよそに、前のめりで山男・山女のザックにどんどん括り付けられる廃材たち。元気な新人パワーを追い風に、先輩PVも貫禄の荷下ろし。

 「同じ釜の飯を食う」ではないですが「同じ苦労をした仲間」として連帯感が生まれ、重たい荷物にクタクタになりながらも、お互い気遣ったり、冗談を言い合ったり、最後まで笑いが絶えないまま下山となりました。

 なんと二日間で荷下げた廃材は90kg!!すごすぎます。

 経験豊富な先輩PVがさりげなく火ばさみでゴミを拾ったり、チームワークよく順々にロープを張っていったり、力が弱い人はペイント作業や細かい作業専門となり・・・先輩PVがリードしてくださり、腕章を付けて「パークボランティア」として山に入る姿勢を新人PVに背中で教えてくれたようでした。こうやって伝統は引き継がれていくんですね~。

 天気もあまり良くなく、ハードな作業行程でしたが、みなぎる熱意の皆さんと一緒に山で作業できたこと、とっても嬉しく、皆さんの活躍と勇ましい背中からパワーをもらった二日間でした。そして私もまだまだ鍛え方が足りない、と自分への起爆剤にもなりました。

 あと3カ月!たった3カ月!?ひとときも見逃したくない山の瞬間。パークボランティアの皆さんと短い大雪山の夏を共有できること、楽しみにしています。

【お知らせ】

  • ※ カミホロカメットク避難小屋のトイレ2基共、鍵が錆びて、内側から閉まらなくなっています。

  • ※ 中岳温泉上部の登山道上に雪の吹きだまりがあり、非常に危険な状態となっています。雪が溶け、登山道が出る6月末頃までは旭岳~裾合平1周コースは控えた方がいいでしょう。

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2019年06月17日旭岳ビジターセンターへようこそ!

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 615()、ついに旭岳ビジターセンターが開館しました!

 オープン日は、午後から雨予報でしたが、この通りのお天気。

 太陽もセレモニーを後押ししてくれるような日差しの下、無事にテープカットが終わり、開館の運びとなりました。

 

 館内は道産材を多用し、大雪山の森林をイメージした内部空間となる樹状構造で、まず来館者を驚かせるのが高~い天井。開放的で、ゆったりとした雰囲気となっています。

 大雪山の自然に関するリアルタイム情報は経験豊富なスタッフが随時更新し、今後はVRや植物の模型、大雪山の四季のビデオ放映など、展示設備は更に充実していく予定です!

  

 休憩スペースには、東川家具を設置し、書棚には大雪山に関する書籍も充実しているので、座り心地の良いイスに腰掛けながら、くつろいで本を読んだり、飲食も可能です。

 これから数十年と国内外からたくさんの方が訪れる旭岳ビジターセンター。

 登山前にビジターセンターに来て、リアルタイム情報を入手し、これからはじまる山旅にワクワクを募らせ、下山後にまた立ち寄り、改めて学びを発見し、またここに来たいと思って頂けるような、ビジターセンターとなるよう、ビジターセンター職員の方々と連携を進めていきます!

  是非、足をお運び下さい。

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2019年06月04日登山道巡視、始めました。

大雪山国立公園 上村 哲也

 5月14日(火)、白雲山士幌コースを巡視しました。然別湖の外輪にある白雲山は、標高1,186m。然別湖側と士幌町側にそれぞれ登山口があります。
 士幌町側の登山口は「士幌高原ヌプカの里」の山側にあり、公衆トイレと駐車場が利用できます。登山口から山頂までは大雪山グレード2「大雪山の自然とふれあう軽登山ルート」です。
 大雪山国立公園の最も南にあり、雪の少ない十勝地方の気候も加わって、比較的早く夏山シーズンを迎えます。登り2時間ほどと行程は短め、愛好家の足慣らしに最適でしょう。
 山頂近くまで樹林におおわれていますが、樺など広葉樹はまだ葉が広がっておらず、飛び交う鳥たちが眼に止まります。
 途中、岩石山にも足を伸ばしました。山頂からは十勝平野を一望できます。整然と区切られた耕地やまっすぐに延びる道路が十勝らしさを感じさせます。「なつぞら」が広がった一日でしたが、水蒸気が少なければ太平洋まで見渡せたことでしょう。
 圧巻は白雲山から然別湖を見下ろす眺望です。湖を挟んで外輪山の向こうにはウペペサンケ山が立ち尽くしています。合間には、忠別岳や五色ヶ原がまだまだ白い山肌を見せていました。白雲山から然別湖

 5月28日(火)、然別湖のトウマベツ川落ち口近くにある登山口から、白雲山、天望山、東雲湖を巡る天望山周回線を巡視しました。一巡すれば6時間ほどの行程でしょうか、大雪山グレード2「大雪山の自然とふれあう軽登山ルート」です。シーズン中、登山口には簡易トイレが設置されます。
 岩が積み上がった白雲山、緑豊かな天望山、十勝平野や然別湖を見下ろしながら進む尾根沿いの歩道、奥深くひっそりとたたずむ東雲湖、水辺の自然を感じながら歩く湖岸沿いの歩道、変化に富んだ見所の多いルートです。

 天望山周回線は、樹林帯、笹原、岩稜など様々な環境があり、植物の種類も環境に応じて多く見られます。この日は、コヨウラクツツジ、エゾムラサキツツジ、オオカメノキ、ツバメオモト、ミツバオウレン、オオバナノエンレイソウなどの花を見ました。

 白雲山の山頂は大きな岩が積み重なって形作られています。岩の隙間に携帯電話やコンパクトカメラを落としてしまうと、ほぼ取り戻せません。ペットボトルや食べ物の包み紙などについても充分に注意を払ってください。

 然別湖周辺の登山道は、毎年、然別自然休養林保護管理協議会のメンバーやその関係者が、ササ刈りなど手入れをしています。この日も一部の整備を行いました。刈り払った笹が芯だけ徒長していたものを剪定バサミで刈り取り、風や雪で倒れ道をふさぐ樹木を手のこで対応できる分だけ取り除きました。大きな支障のないものはそのまま残しています。倒木を潜り、跨ぐのも自然とのふれあいと感じていただけたらと考えています。

 マダニにも注意が必要です。肌の露出を避け、見つけやすい明るい色の衣服を選びましょう。

天望山山頂のツツジ

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2019年05月31日旭岳ビジターセンターへ行こう!

大雪山国立公園 渡邉 あゆみ

 大雪山国立公園の玄関口とも言える旭岳温泉。

 夏は大雪山の登山基地として、秋は日本一早い紅葉スポットとして、冬はパウダースキーやクロスカントリースキーヤーのホームとして、四季を通し国内外たくさんの方が訪れています。

 現旭岳ビジターセンターは北海道が建設してから30年以上が経過。施設の老朽化や、近年、東川町が取り組んでいるエコツーリズム推進の動きに合わせた新たな拠点施設を設けるため、環境省が実施主体となり、

旭岳ロープウェイ南側(旭岳公共駐車場奥)に新しいビジターセンターの整備を進めてきました。

 そして、この度、6月15日(土)に「新」旭岳ビジターセンターがオープンすることになりました!

 

 一般開館は、6月15日(土)13時30分からとなっています。

 先着100名様には、ご来場記念品をプレゼントいたします。環境省からは可愛いグッズをご用意していますので、是非お越しください♪

 なお、開館式の準備・会場確保のため「旭岳公共駐車場」は6月8()613()までは一部が、614()615()までは全面がご利用頂けません。大変ご迷惑をおかけしますが、旭岳温泉へ来られる方は、公共交通機関のバスで来られるか、お知り合い同士で来られる場合はなるべく乗り合いの上、駐車は旭岳ロープウェイの有料駐車場か旭岳野営場の無料駐車場をご利用ください。

 また、当日は、旭岳ビジターセンターの開館とあわせて14時より、オープン特別企画としてフォーラム、

15時半からは「山のまつり」が開催され、一日中、旭岳温泉を楽しむことが出来ます。

是非、新しくなった旭岳ビジターセンターにお越しいただき、旭岳周辺の自然や歴史を知って、

山のまつりに参加し、東川町の文化や恵みに触れて下さい。

「第1回 大雪山の価値を活かすためのフォーラム」

場 所:旭岳ビジターセンター レクチャールーム

ゲスト:北海道大学大学院 農学研究員 愛甲 哲也 氏

    北海道山岳ガイド協会 宮下 岳夫 氏

主催:東川町、東川町教育委員会、公益財団法人北海道地域活動振興協会

要予約(定員70名)

予約・お問合せは 0166-97-2153 又は 090-3890-2291 旭岳ビジターセンターまで。

 なお、現旭岳ビジターセンターは6月1日(土)から窓口以外、引っ越しのため閉館していますが、 無料休憩舎(畳みのあるお部屋)は開館していますので、ご自由にお休みください。電話は繋がりますので、登山に関することや自然情報のお問合せも上記の電話番号で受け付けます。

 約2週間後には開館です。まだガラーンとした館内。

 登山者には有益な情報を提供出来る場として、地元の方には何度でも足を運びたくなる愛される自慢のビジターセンターなるよう準備を進めています。

 開館をお楽しみに!皆様のご来館、お待ちしております。

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2019年05月31日毎朝開催中~ノド自慢大会 in 勇駒別湿原~

大雪山国立公園 東川 渡邉 あゆみ

 勇駒別湿原のエゾノリュウキンカが見頃を迎えています。

 

 勇駒別湿原は、標高1100m、旭岳ロープウェイ山麓駅舎の裏手に広がる湿原です。

 旭岳公共駐車場と旭岳ロープウェイの駐車場の2箇所から湿原への木道が敷かれ、雪解けがはじまる5月中旬~6月末にかけては、木道沿いからエゾノリュウキンカとミズバショウの大群落を見ることが出来ます。

  

 雪が降り積もる前の晩秋に、木道の標識を外したり、看板の冬囲い、そして春には冬囲いを外し、標識の設置作業をするのはアクティブレンジャーのお仕事。スノーブリッジが出来ている危険箇所にロープを張ったり、木道の破損箇所や倒木、危険な場所はないかの確認をします。

 

 先日も木道での作業中、私の密かなお楽しみ「野鳥ノド自慢大会in勇駒別湿原」が開かれていたので、ついつい観客として聞き入ってしまいました。

 カワラヒワやエゾムシクイ、コマドリ、シジュウカラ、ウグイス・・・あちこちから、はちきれんばかりの野鳥の声が響き、「100点満点!」と称賛を送ったり、「練習あるのみ!」と励ましたり、美しいさえずりにうっとりしたり・・・。

 小さな体から発したとは思えない高らかな美声、もし野鳥になれるならどの声がいいかな?と妄想したりします。(今のところカッコウかアオバト推し。素朴な感じが◎。) 

 

 野鳥のノド自慢大会は勇駒別湿原で春は毎朝開催中!

 野外作業が多い私も、ここほどたくさんの野鳥の声が聞ける場所は他には記憶がありません。

 木道上はバリアフリー対応で、30分ほどで1周を回ることができます。木道上には、ところどころ雪がまだ残っており、踏み抜くところもありますので、長靴での散策がオススメです。

 鮮やかな新緑と青空のコントラスト、ツヤツヤなエゾノリュウキンカやミズバショウ、涼やかでフレッシュな空気に満ちている春の勇駒別湿原に是非お越しください。

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