大雪山国立公園
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2020年09月24日大雪高原温泉沼めぐり登山コース 携帯トイレブース設置
大雪山国立公園 忠鉢伸一
こんにちは
大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。
【緑沼 9月17日撮影】
紅葉の季節が高原温泉にもやってきました。
日を追う毎に色づいていく紅葉を見ていると、大雪山の短い登山シーズンも終わりに近づいているのを感じます。
昨年から紅葉時期に携帯トイレブースを設置していた大雪高原温泉沼めぐり登山コースですが、今年は9月17日から緑沼、エゾ沼の2カ所にブースを設置しています。
緑沼のトイレブースは従来のテント型ブースになります。軽くて設営も簡単です。
ですが、強度はそこまで強いとは言えません。強風には耐えきれないでしょう。
(昨年、赤岳山頂に設営したテント型ブースは、強風によって壊れてしまいました・・・)
【9月17日 緑沼携帯トイレブース】
強度もあるしっかりとしたブースになると、値段が高く簡単には設置できません。
今期エゾ沼に設置されるのは、簡単に手に入る材料で補修もできて、安価で、人力で運べるトイレブース。ヒグマ情報センターを管理運営している、北海道山岳整備が作成した、オリジナル携帯トイレブースになります。
設営前に広い場所でテスト設営を行いました。5人がかりで約40分ほどで完成しました。
大雪山国立公園管理事務所からも、材料の運搬と設営のお手伝いをしに行きました。
総重量約150Kg。皆で分担して運びます。
作業場所は登山道。前日に広くて平らな場所で設置した時のように簡単にはいきません。
水平な場所は無いので石を組んで基礎として組み立てていきます。
ヒグマ情報センタースタッフ、当日手を貸してくれたボランティアさん達と力を合わせて設営できました!
とても快適な個室となっております。
今後改良を重ねていくことによって、エゾ沼以外の場所にも設置されるかもしれません。
大雪高原温泉沼めぐり登山コースは10月9日まで歩くことができます。
紅葉を見に訪れたときは、皆で設置した携帯トイレブースを是非利用してみてください。
2020年09月23日オオハンゴンソウとの戦い
大雪山国立公園 上村 哲也
2019年は大雪山国立公園の東大雪地域、中でも特別地域に生育するオオハンゴンソウが少なくとも1,026本あることを確認し、確認個体はすべて抜き取ることができました。
しかし、できるだけ根塊を残さないよう注意を払いましたが、ササの根に遮られたり地中深くまで太い根が伸びていたり、あるいは花を咲かせずひっそりと隠れていたりと一度で倒せる相手ではありません。2020年も8月半ばを過ぎると黄色い花弁が目立ち始めました。
今年は、大雪山国立公園パークボランティアの協力を得て、短期間に抜き取ることができました。昨年と同じ区域から抜き取ったオオハンゴンソウの数は次の表の通りです。多くの区域で半減しています。昨年の抜取りが効果を現したのでしょう。さらにもう半分程度になってくれると、僅かな労力で駆除を続けられそうです。
オオハンゴンソウの駆除数(本) | ||
生育地 | 2019年 | 2020年 |
糠平国道51km | 23 | 11 |
糠平国道49km | 734 | 266 |
糠平国道45.5km | 2 | |
音更取水堰 | 3 | 3 |
幌加駐車場南 | 8 | |
三の沢付近 | 5 | 2 |
黒石平 | 62 | 79 |
忠別清水線 | 189 | 113 |
合計 | 1026 | 474 |
しかし、油断はできません。ほかの地域の報告では、駆除を続けているのに数年後生育数が急に増えたところもあるようです。眠っていた種子が芽吹いたと考えられています。
国道273号線、上士幌町の黒石平にある国立公園界から数キロメートルは普通地域ですが、国有林の中を道路が通っているだけで住宅や牧場、耕作地などもありません。自然に近い普通地域です。ここにやはり特定外来生物であるヤエザキハンゴンソウ(オオハンゴンソウの変種)と思われる植物が生育しています。数も多くは見えなかったことから今年の駆除の対象に加えることになりました。
ところが、立ち向かってみるとササの下に隠れていて数は予想以上に多く、長い地下茎がササの根と絡み合って堀取りに苦労しました。4時間半をかけ379本を抜き取りました。
最も悪いニュースがこちら。推定3万本以上が生育する群落が新たに見つかりました。
やや、落胆し途方に暮れていますが、周辺の密度の低い区域では抜取りにより駆除を進めています。これまでに抜き取ったのは431本。合計では1,284本、昨年の駆除数を上回りました。花や葉を落とし茎が枯れてしまう前にもう少し抜取りを進めます。
写真のように密度の高い区域では、機械刈りと遮光シートを合わせた駆除が有効であるとの報告を見つけました。少し光を感じるニュースです。情報を収集中です。
2020年09月14日裏の空き地は宝箱
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
これから紅葉ハイシーズンを迎える大雪山。
裾合平のチングルマ最盛期に続いて、9月8日(火)~9月20日(日)の間、中岳温泉に仮設携帯トイレブースを設置しています。
今年は山も体験したことがない蒸し暑さでした。寒暖差が少ないので、紅葉も遅れているようですが、中岳温泉方面に行かれた際はトイレブースを是非ご利用ください。
数日前から、我が家の裏の空き地(草地)に「モズ」が来ています。
朝、カーテンを開けると「またいた!」。帰って窓を覗くと「またいた!」。虫を捕ったりしている程度で、ほぼ一日中、この草地で過ごしているようです。
お腹は丸々としており、栄養状態は良さそうなので安心して観察しています。道北で越冬するモズは少ないので、これから南に移動するために更に栄養を蓄えているのでしょう。
スズメに似ていますが、大きさはハトくらいあるので一目でスズメじゃないことがわかります。
野鳥の繁殖やカエルの合唱シーズンが終わり、すっかり静かでしたが、久しぶりの来客で外を覗くのが楽しみになっています。いつまで居てくれるかな?
続いて7月、同じく裏の空き地に来ていた「ホオアカ」も紹介します。
頬が赤いので、ホオアカ。ちょっと濃いめの頬紅を塗っているようで、可愛くないですか?
大雨の日も、強風の日も、メスを呼び続けるオス。あまりに健気な姿に心を奪われ、「私じゃダメかい?」と返事しました。ダメだったようです。半月ほど、特徴的な美しいさえずりを聞くことが出来ました。
最後に8月末、事務所近くで巣立った「チゴハヤブサ」の幼鳥。
齋藤管理官から、早朝や夕方に事務所近くの電柱にとまり、鳴いているハヤブサっぽい家族がいると聞いていましたが、運良く事務所の電柱に留まっている幼鳥を撮影できました。
写真で見ると、ハヤブサではなく、チゴハヤブサということがわかりました。(お腹が茶色い、頬の白い切れ込みが大きくある。)
事務所は町内の中心部。人が密集しているところですが、こんな場所で繁殖していることにも驚きました。
ちなみに、写真は全て↓のように、双眼鏡にスマートフォンを合わせて撮影しています。
ちょっと画像が粗いですが、自分の記録用としてはとても便利です◎
身近な自然、特に野鳥にはたくさんの気づきや、癒やしを与えてもらっています。
春にも、この空き地には オオジシギが来る ことを書きましたが、ニンゲンから見ると、一見荒れた草地が野鳥や生き物にとっては、伴侶を見つけたり、食料庫だったり、子育てする場になっていたり、とても重要な場所となっていることがわかります。それを知ってから、私にとっても裏の空き地は大雪山と同じくらい大切な場所になりました◎どうか身近な自然が守られていけますように。
2020年09月10日旅する蝶
大雪山国立公園 上川 忠鉢伸一
9/7に登山道を巡視中、珍しい蝶を発見しました。
春には南から北へ、秋には北から南へ、海を越えて日本を縦断する、旅をする蝶。
最近、層雲峡黒岳でも撮影されて話題になっていたアサギマダラという蝶です。
アサギマダラの学名は「parantica sita(パランティカ・シータ)」
マダラチョウ亜科に分類される蝶で、「シータ」という名前は蝶が発見されたインド・ヒマラヤ山地
にちなみ、ヒンドゥー教の女神の名前から名付けられたとのことです。
そのうち日本に分布するアサギマダラは「parantica sita niphonica
(パランティカ・シータ・ニッポニカ)」とされています。
2020年9/7 高原温泉付近にて撮影
「旅をする蝶」アサギマダラは、日本列島で北上と南下を繰り返していて、その距離は
2000kmにも達します。
この個体にはついていませんでしたが、羽にマーキングをして放蝶するという方法で調査活動がおこなわれており、遠くは台湾までの移動記録があるそうです。
羽化後4~5ヶ月位が寿命とされていて、その与えられた時間の中で2000kmを移動し産卵するのです。
2020年9/7 高原温泉付近にて撮影
この1gに満たない身体でなぜ2000kmもの距離を移動できるのか?
鳥のように繁殖地という目的地を目指しての旅という訳でもなさそうですし、海を渡るというリスクを冒してまで移動するのはいったいなぜなんでしょうか?
今のところは謎のままです。
謎を秘めた蝶故に、愛好者を魅了し続けるのでしょう。
偶然出会えたこのアサギマダラが、冬が来る前に無事に南へ旅立てる事を祈るばかりです。
2020年09月10日日本一早い紅葉のはじまり
大雪山国立公園 忠鉢伸一
こんにちは。大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。
今年の北海道は雨も多くなく、暑い夏だったように感じます。
終わってしまえばあっという間の、長いようで短かった夏も過ぎてゆき、
日本一早いと言われている大雪山の紅葉が今年も始まろうとしています。
9月だというのに暑い日が続いている北海道です。
9/7に赤岳へ行ったところ、まだ緑が多いですが所々色づきが始まっています。
今年の紅葉はいったいどうなるのでしょうか。
2020年9/7撮影(赤岳)
紅葉が綺麗に色づく為には、気温、日照時間、適度な湿気の3つの条件があると言われています。
日中は天気が良く夜になると急激に寒くなるような気候で、乾燥して枯れてしまわないように適度な雨が降るのが理想的とされています。
毎年色づき具合も違うし、その日の天候によっても見え方は違います。
今年も最高な景色に出会えるのが楽しみです。
2019年9/18撮影(赤岳)
9月12日から9月22日まで、銀泉台へのマイカーでの立入りが制限されます。
アクティブレンジャーと大雪山国立公園パークボランティアは、シャトルバス運行期間にあわせて、携帯トイレブースを設置するとともに、利用者指導を行います。
山頂付近では風が強い恐れがあるので注意が必要です。麓は秋でも山頂は冬のような気温になる場合もあります。
防寒対策もしっかりとして、日本一早い紅葉を楽しんでください。
※マイカー規制についての詳細は上川町のホームページをご覧ください。
2020年08月26日美味しんぼ
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
大雪山と言えば、テントを担いでの縦走。そこで欠かせないのが「テントでの食事」です。
標高の高い山では沸点が低いためご飯を上手に炊くのが難しく、アルファ米を食べている人が多いようですが、実はいくつか留意すれば簡単に美味しいご飯を炊くことができます。
アルファ米やフリーズドライ食品も最近は美味しくなったと聞きますが、やっぱり手作りのご飯は食欲もそそり、満足度も高く、心身のリカバリーにもなるので、山ではいつもご飯を炊き、調理をします。
生米は重いと敬遠されがちですが、実際のところ・・・
私は、山では一食0.8合くらい食べるので、生米の状態だと120g⇒炊きあがり後、約264g。(お米の種類によっても変わります)
某社のアルファ米は、作る前が1袋100g⇒出来上がりが260g。
作る前の重さの差は20g・・・アメ玉4つ程度の重さしか変わらないようです。
そこで、今回は「私流・山で失敗しない米の炊き方」を紹介します。
用意する物:生米(無洗米じゃなくて○)、水、コッヘル(鍋)、ガス缶、ガスストーブ
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① コッヘルに米を入れ、人差し指を米の上に立て、水を「第一関節の上のシワ」と水平になるまで入れる。
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② 10分ほど、うるかす。(水になじませる。)
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③ フタをして、強火で点火する。
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④ 沸騰したら、弱火よりも小さい"とろ火"にし、フタの上に重しをのせる。
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⑤ 15分ほどしたら、米の炊けた香ばしい匂いがしてくるので、強火にして一気に水分を飛ばし、パチパチ音がしてきたら火から下ろす。
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⑥ フタをしたまま、こぼさないようひっくり返し、10分ほど蒸らす。
【炊きあがり】
⑤の段階で味見をすると、"芯飯"や"べちゃっとしたご飯"になっていることがあり「失敗した!」とヒヤッとしますが、⑥の「ひっくり返して蒸らす」ことで、ちょ~どいい炊き具合のご飯になり、山でも失敗した記憶はほとんどありません。
蒸らしている最中に、おかずや汁物を作るといいですね。
【ある晩のディナー】
夏だと腐ったりするので持ち運びできる食材も限られますが、干し野菜や干しきのこ、パックの食材や缶詰、珍味等の食材を使えば、献立は無限大。
家では作らない謎の組み合わせでも、裏切られるような美味しい一品になることがあり、翌日への鋭気が養われ、心身ほかほかでシュラフに潜り込めることができます。
グツグツ煮炊きする音を聞きながら、テントの中を整理したり、地図を見たり、そういったテントの時間も山っぽくて大好きです。
是非、山で炊くお米、試してみてください。
2020年08月20日ヒサゴ沼に吹く西北西の強い風
大雪山国立公園 上村 哲也
8月12日(水)から13日(木)、クチャンベツ沼ノ原登山口から五色岳を経て、化雲岳、ヒサゴ沼などを巡視しました。
前日、朝鮮半島を東進し日本海に達した台風5号が、前線を伴う温帯低気圧となり勢力を弱めることなく、宗谷地方をかすめてオホーツク海に達しました。当日、上空の雲の流れは速く、稜線上は強い風が吹くと予想できましたが、既に前線は遠く離れていて雨が長く強く降り続くおそれはありませんでした。温帯低気圧は東進を続け、やがて風も弱まるものと考えていました。
8月12日は当初の計画どおりヒサゴ沼野営指定地にテント泊しました。ヒサゴ沼は標高1,690mにあり、三方を1,800mから1,900mの山塊に囲まれ、多くの場合は穏やかな野営地です。低くなった方角にはニペソツ山とウペペサンケ山を望めます。
しかし、この日は違いました。ヒサゴ沼からトムラウシ山を目指した登山者が、強風に阻まれ引き返してきていました。夜になって風はかえって強まったようにも感じ、テントが揺さぶられ、沼は波を立てていました。地形が開けた方角に吹き抜ける西北西の風が吹いたようです。トムラウシ山と化雲岳を南北に結ぶ稜線が壁となって西からの風をヒサゴ沼に集めるのでしょうか。そんなことを考えながら不安な夜を浅い眠りで過ごしました。
写真では穏やかに見える野営地。よく見ると、周囲のササの葉が裏返り、真ん中の黄色いテントが風をはらんで一面でへこみ一面で膨らんでいます。
図は、気象庁ホームページからダウンロードした8月12日(水)21時の天気図(日本周辺域)です。北海道付近に西風が吹く等圧線の流れですが、強い風を予想するような間隔の狭さはありません。風向と地形によっては強い風となって吹き抜けることもあるのでしょう。
2020年08月20日十勝三股で植生復元活動
大雪山国立公園 上村 哲也
十勝三股は、旧国鉄士幌線の終着駅十勝三股駅があった集落で、昭和53年にバス代行となるまではここまで汽車が走っていました。人口は最大1500名ほどありましたが、現在は2家族が住むのみとなりました。
環境省では、集落の跡地を所管地として管理し、小中学校の跡地などで植生復元を行っています。鹿の食害を防ぐため木枠と金網の柵で囲いを作り植樹をしました。平成23年からの取組で、30㎡ほどの防鹿柵を作って植樹した区画は17。植えられた木は190本余り。柵は古いものから倒壊が起きていますが、鹿に葉を食べられることのないまで充分に高く生長した木も多くあります。平成27年からは、鹿が特に好む広葉樹を1本1本樹脂網で囲い守っています。少しずつ植樹を増やし、あるいは、ササの中に自然に根付いた稚樹を見つけては樹脂網囲いを施しています。
この日は、樹脂網囲いの広葉樹、ともに植樹した針葉樹、合わせて180本余りについて、今後の効果が確かめられるよう、樹種や樹高、生育状況を調査しました。樹高2mを超え囲いが狭いくらいに生長したものもあります。反対に、根がつかなかったり周囲の草本に負けてしまったり既に枯れてしまったものもありました。中の木が枯れたり消えたりした樹脂網囲い20基ほどを解体しました。
集落の跡地には2家族が住む住宅のほかは、ほとんど建物が残っていません。使われていないコンクリートブロックの倉庫がひとつ。雪に押しつぶされ半壊した鉄道修理工場がひとつ。小中学校跡地は、校舎も教員住宅もなく、平らで木のない敷地がかつて校庭であったろうことを感じさせるのみです。時間をかけて元の森に還していきます。
まずは樹脂網囲い施工をおさらい
樹高を測り、樹種や生育状況を記録します。
暑い一日お疲れ様でした。
2020年08月03日速報 登山者カウンター集計
大雪山国立公園 上村 哲也
新型コロナウィルス感染防止のため外出自粛が求められてきましたが、6月19日から都道府県をまたぐ移動について全国を対象に緩和されました。登山者カウンターを設置した4つの登山コースを対象に、登山者の動向を探ってみました。
東大雪地域は、6月20日(土)と27日(土)、28日(日)にまとまった量の雨が降ったことからか、あるいは、おそるおそる活動を始めたからなのか、入山カウント数は3つの登山コースで前年に遠く及びませんでした。トムラウシ山温泉コースでは前年と同じでした。
ぬかびら源泉郷のアメダスによれば、7月の4回の週末のうち2回が雨に降られましたが、31日間のうち降水が観測されたのは10日、5時間以上の日照が観測されたのは15日でした。まあまあ天候に天候に恵まれたといえるでしょう。
7月、ニペソツ山幌加温泉コースと石狩岳シュナイダーコースで、昨年同月を上回る入山カウント数を計数しました。トムラウシ山短縮コースが伸び悩んでいるのは、百名山にも選ばれているトムラウシ山ですから昨年まで道外からの登山者が多くを占め、今年はまだ都道府県をまたいでの登山を控えているからでしょうか。最近は個人情報の取扱いに慎重なことから、森林管理署が設置している入林届にはお住まいを記入する欄はありません。私の拙い推測ではあります。
登山コース名 | 5月 | 6月 | 7月 | 合計 |
ニペソツ山幌加温泉コース | 13(30日から) | 78 | 405(28日まで) | 496 |
石狩岳シュナイダーコース | 1(30日から) | 4 | 176(28日まで) | 181 |
トムラウシ山短縮コース | 5(29日から) | 39 | 861(31日まで) | 905 |
トムラウシ山温泉コース | 2(29日から) | 14 | 40(31日まで) |
56 |
合計 | 24 | 137 | 1482 | 1638 |
登山コース名 | 5月 | 6月 | 7月 | 合計 |
ニペソツ山幌加温泉コース | 0(30日から) |
206 |
326 | 532 |
石狩岳シュナイダーコース | 0(30日から) | 28 | 89 | 117 |
トムラウシ山短縮コース | 0(31日から) | 140 | 1078 | 1218 |
トムラウシ山温泉コース | 0(31日から) | 14 | 40 | 54 |
合計 | 0 | 388 | 1533 | 1921 |
東大雪地域の山々は、登山口にロープウェイなどなく、多くは林道を詰め奥深いところから登山が始まります。一日に訪れる登山者の数は少なく、お互いに距離をとることを心がけて充分に密を避けることができます。清浄な空気に満たされた森林、花々や野生動物など自然を慈しみ、山頂や稜線からの展望を楽しんでどうぞ心身をリフレッシュしてください。
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
9月19日(土)カミホロカメットク山周辺、20日(日)旭岳周辺のロープ緩めや廃材荷下げなどの後期登山道整備をパークボランティアの方々17名と実施しました。後期もたくさん集まっていただきありがとうございます!
この時期は初雪が先か、整備が先か、という微妙な時期ですが、今年は初雪が遅かったので、予定通りの日程で行うことができました。(昨年度は9月18日に初雪がドカッと降り、登山道整備が中止に。)
19日は爆風。細い稜線上の作業は危険なので、十勝岳方面はあきらめ上富良野岳~カミホロ避難小屋に重点を置きました。汗冷えすると体が凍えてしまうので避難小屋で着替えたり、防寒手袋やニット帽を着用し、完全防備で作業開始です。
風で体が倒されること数回。吹き飛ばされないようお腹に力を入れながらロープを外していきます。立っているだけでも大変なのに、気持ちが折れない皆さんの気合いに脱帽!
チーフリーダーが風速計を持っていました。上富良野岳での瞬間最大風速がなんと37.6m!
ロープを下ろし終え、背負子に積めるだけの廃材をパッキングし、下山開始。爆風の中の作業は大変だったので、下山後は思わず拍手が出て、笑ってしまいました。
20日は曇り~晴れ~時々小雨の秋特有の変わりやすい空模様の中、旭岳~中岳までの作業を終えました。
やはり9月後半。青空が見えていても標高2000mを超える場所での作業は頭がキーンとしてくるような寒さで、気を抜くと戦意喪失してしまうので、手際よく作業をしていくことが肝心です。来年またビシッとロープを張り直すために、古いロープや転がっていたコンクリート柵を荷下げしました。
いつも大変な作業を引き受けてくださり、ありがとうございます。
裾合平では真っ赤なチングルマの絨毯が広がっていました。
例年にない暑い日が続く中、ここまで見事な紅葉になろうとは想像していませんでした。自然って本当に不思議です。頼りなげに残っているチングルマの最後の綿毛、後ろの大きな大きな旭岳。今年は紅葉の「ハズレ年」などと言われていますが、私は大雪山に登ってきて、これまで紅葉を見てハズレと思ったことは一度もありません。大雪山はいつだって最高です(^○^)!
【お知らせ】
中岳温泉の携帯トイレブースは20日に撤去予定でしたが、ご好評をいただいているので、10月1日(木)まで設置を延長します。
今年も無事に登山道整備が終わり、ホッとしました。
初めましての人も、ベテランの人も、年齢も登山経験も知識もバラバラだけど、「大雪山を守りたい」という一つの志の元でパークボランティアに入り、それぞれが送る忙しい日々の合間に、日本各地から活動に参加していただいています。
豊かな皆さんと美しい大雪山を未来に残すための活動をしながら、大雪山の景色や四季を共有できたこと、心強く、嬉しく、誇りに思います。ありがとうございました◎
★最後に、お披露目したい一枚を。
8月に姿見の池で撮影したエゾオヤマノリンドウに潜り込むエゾオオマルハナバチのワーカー。
私が見てきた中で、史上最大の花粉団子の大きさです。私がこのワーカーの女王なら「よくやった!」と頬ずりして褒めたくなる、いい仕事っぷり。マルハナバチにメロメロです。