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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

浜勇知園地 コウホネ復活の兆し

2022年08月09日
利尻礼文サロベツ国立公園 福井翔太
サロベツ担当アクティブ・レンジャーの福井です。
7月28日、浜勇知園地のこうほね沼にてコウホネの移植を行いました。

こうほね沼のコウホネは、沼の水位を保つポンプが落雷による故障から水位が低下し、一度全滅してしまいました。
コウホネの復活・沼の再生を試みて、環境省のグリーンワーカー事業として移植作業などを2020年から3年計画で実施しています。

ホッカイコウホネ

コウホネはスイレン科のの水生植物で、今回移植を行っているのは「ホッカイコウホネ」という種類です。
こうほね沼に生育するコウホネはネムロコウホネと言われていましたが専門家が確認したところ、コウホネとネムロコウホネの雑種であるホッカイコウホネということがわかりました。

移植作業当日

北海道大学総合博物館の首藤先生、札幌市博物館活動センターの山崎先生の指導の下、環境省の他に稚内市や宗谷総合振興局など関係機関で作業を行い、初めに移植をするコウホネを別の沼のコウホネ群生地から25株採取しました。


採取した25株を浜勇知園地のこうほね沼に移植していきます。

 
 上の画像は昨年の移植作業で植えたホッカイコウホネです。
今回の移植前の事前調査では85枚の葉と、6輪のコウホネが開花している事を確認しました。
 
今回の移植で環境省のグリーンワーカー事業としてのコウホネ再生計画は最後となりますが、今後は自然にコウホネが復活することを祈りながら見守っていきたいと思います。