北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

稚咲内砂丘林再生活動「どんグリーンの森づくり」

2022年11月14日
利尻礼文サロベツ国立公園 福井翔太
サロベツ担当アクティブ・レンジャーの福井です。
稚内自然保護官事務所がある稚内は11月3日に初雪が降りました。
まだ、積もってはいないですが冬の始まりを感じさせます・・・皆さんは冬支度されましたか?
 
今回は10月29日(土)に実施したどんグリーンの森づくりの様子を紹介します。
 
はじめに、豊富町の稚咲内には砂丘上に成立した天然の森林帯、「稚咲内海岸線砂丘林」があります。林内には湖沼が100個以上点在し、様々な生き物が生息しています。稚咲内砂丘林は利尻礼文サロベツ国立公園のほか、防風保安林、国指定サロベツ鳥獣保護区、北海道指定天然記念物などにも指定されています。
 
しかし、過去の人間活動や風雪によって森林が失われた箇所があります。
失われてしまった砂丘林を再生するために、稚咲内砂丘林再生活動として、毎年秋頃にミズナラの植樹活動を行っています。それが「どんグリーンの森づくり」です。
 
 
当日はNPO法人サロベツ・エコ・ネットワークを中心に、環境省稚内自然保護官事務所、北海道開発局稚内開発建設部、宗谷総合振興局、豊富町役場など関係機関と、豊富高校ボランティア部や利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティアの会など計44名が集まりました。
 
 
 
植樹活動は砂丘林からとってきたドングリを苗床で育てた苗木を運び出すところから始めて行きます。次に植樹する場所には苗木を植える穴には肥料を加えています。
 
 
 
 

 
今年度は168本のミズナラの苗を植樹しました。
今年で18年目の活動となり、再生地にはミズナラが生育するようになってきました。
砂丘林に戻るのには何年もかかりますが、皆さんで管理を行い、少しでも砂丘林が再生するように見守っていきたいと思います。