
アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
乗船調査
2025年10月18日
えりも自然保護官事務所
こんにちは!えりも自然保護官事務所の杉浦です。
えりも自然保護官事務所では、襟裳岬周辺に生息するゼニガタアザラシの保護管理事業に取り組んでいます。アザラシによってもたらされる、生息地周辺の定置網に入るサケ・マスへの漁業被害を調べたり、定置網に近づくアザラシを確認したりするため乗船調査を行っています。
9月から秋の定置網漁が始まったので、今回の日記では乗船調査の日の流れを紹介したいと思います。
えりも自然保護官事務所では、襟裳岬周辺に生息するゼニガタアザラシの保護管理事業に取り組んでいます。アザラシによってもたらされる、生息地周辺の定置網に入るサケ・マスへの漁業被害を調べたり、定置網に近づくアザラシを確認したりするため乗船調査を行っています。
9月から秋の定置網漁が始まったので、今回の日記では乗船調査の日の流れを紹介したいと思います。
出勤
定置網漁は朝5時頃に出港します(日の出の時刻によって出港時刻も変わっていきます)。出港に間に合うように事務所に出勤。家を出るころはまだ外は真っ暗で、星がきれいに光っています。
出勤したら乗船調査に行くための準備を始めます。カッパ、ライフジャケット、ヘルメット、ゴム手袋、魚の被害の状況などを記録する調査用紙をかごに入れ、車に積み込みます。さらに、海中でのアザラシや魚、網の様子を見るために設置する水中カメラを準備。カメラの動作確認、SDカードや充電池のセットをして、ハウジング(カメラを入れる防水ケース)の中に入れます。ハウジングは、ほんの小さなものでも何か挟んでしまうとその隙間から水が入り込んでしまいアウト。しっかりと密閉されているか、よくチェックします。そして、これも車に積み込んだら事務所を出発!天気がいい日には、港に着くころにきれいな朝焼けが見られます。
出勤したら乗船調査に行くための準備を始めます。カッパ、ライフジャケット、ヘルメット、ゴム手袋、魚の被害の状況などを記録する調査用紙をかごに入れ、車に積み込みます。さらに、海中でのアザラシや魚、網の様子を見るために設置する水中カメラを準備。カメラの動作確認、SDカードや充電池のセットをして、ハウジング(カメラを入れる防水ケース)の中に入れます。ハウジングは、ほんの小さなものでも何か挟んでしまうとその隙間から水が入り込んでしまいアウト。しっかりと密閉されているか、よくチェックします。そして、これも車に積み込んだら事務所を出発!天気がいい日には、港に着くころにきれいな朝焼けが見られます。


出港
4:40頃、港に到着。カッパやライフジャケットを身に着け、ヘルメットをかぶり、カメラや調査用紙など必要なものを持って船に向かいます。
船に乗る漁師のみなさんが順に乗り込んでいくのですが、最後の一人が船に乗ると同時に出港。乗船から出港まではびっくりするくらいあっという間なので、私はいつも乗り遅れないように必死です。
船に乗る漁師のみなさんが順に乗り込んでいくのですが、最後の一人が船に乗ると同時に出港。乗船から出港まではびっくりするくらいあっという間なので、私はいつも乗り遅れないように必死です。



網起こし
※「金庫網」と呼ばれる魚が最終的に集まる網を手繰り寄せて引き上げ、魚を船にあげることを網起こしと言います。
網を起こす場所に着き、船をロープで固定したら網起こし開始です。漁師のみなさんが横1列に並び、ペースを合わせて網を手繰り寄せていきます。私も一緒に網起こしを行い、アザラシによる被害や網の様子、どんな魚が入っているのかなどを見ていきます。
どんどんと網を手繰り寄せ、最後にたわんだところに魚がたまると、大きなタモ網ですくい、船に備わっている大型のタンクへと移します。この時は作業の邪魔にならないよう、安全な位置で漁獲や被害の様子などを確認します。その後、水中カメラを交換してもらったり、金庫網にアザラシが入ってこられないようにするための「防除格子網」という網の確認をしたりします。
秋の乗船調査を行っている船の網は全部で4つあるので、この作業を4回繰り返し、すべての網を起こし終えたら港へと帰ります。
網を起こす場所に着き、船をロープで固定したら網起こし開始です。漁師のみなさんが横1列に並び、ペースを合わせて網を手繰り寄せていきます。私も一緒に網起こしを行い、アザラシによる被害や網の様子、どんな魚が入っているのかなどを見ていきます。
どんどんと網を手繰り寄せ、最後にたわんだところに魚がたまると、大きなタモ網ですくい、船に備わっている大型のタンクへと移します。この時は作業の邪魔にならないよう、安全な位置で漁獲や被害の様子などを確認します。その後、水中カメラを交換してもらったり、金庫網にアザラシが入ってこられないようにするための「防除格子網」という網の確認をしたりします。
秋の乗船調査を行っている船の網は全部で4つあるので、この作業を4回繰り返し、すべての網を起こし終えたら港へと帰ります。



帰港
港に帰るとすぐ、漁師のみなさんが魚の選別をしていくのですが、これがめちゃくちゃはやい!!!持っただけで重さ別に分けたり、一瞬にしてオスかメスかを見分けたりします。私もオス・メスの見分け方を教えてもらいましたが、うーん…難しい。分かりやすく違いがでているものなら分かるけど…という感じです。そして、選別が終わると選別台やその周りをきれいにし、船をもとの位置に戻して本日の漁が終了。




水中カメラの映像確認
回収した水中カメラの映像をタブレットで確認し、漁師の皆さんに見てもらいます。アザラシが寄ってきているかを見たり、カメラの位置や網に手を加える必要はないかを確認したりします。
事務所へ戻る
事務所に戻ったら、着ていたカッパや回収したハウジングを洗ったり、水中カメラの映像データを保存したりして終了。ここまでで約半日が経過します。
えりも地域で秋さけ定置網漁が行われている9月~11月の3か月は、このような感じで日々の業務を行っていきます。10月に入り、気温も下がり、風が強く波が高い日も増えてきました。安全にも健康にも気を付けて、毎日の業務に取り組んでいきたいと思います!