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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

幌尻岳・新冠コース登山道利用・状況調査の結果を報告します

2025年10月16日
帯広自然保護官事務所 谷水亨
こんにちは、帯広自然保護官事務所のアクティブレンジャーの谷水です。
 
日高山脈最高峰幌尻岳(2,052m)には3つのルートがあります。沢登りを含む額平川コース、チロロ林道から登るチロロ林道コース、そして今回ご報告する新冠コースです。
新冠コースは、車止め(イドンナップ山荘)までの40kmの砂利道。しかも天候によっては通行止めになる危険な林道とその後、新冠ポロシリ山荘までの林道(19km)、そこからようやく幌尻岳山頂への登山が始まる超ロングコースです。
今回は、新冠ポロシリ山岳会とともに6月末に実施した、イドンナップ山荘の清掃、新冠ポロシリ山荘の清掃・修繕等を含めた調査に行った記録をご紹介します。なお、2025年度の避難小屋利用可能期間は、6月28日から9月28日まででした。
 
新冠林道「岩清水アブカシャンペ線」ゲートから3kmほどで国有林ゲートがあり、ここから37km進むとイドンナップ山荘にたどり着きます。すべて砂利道で、ダム湖に沿って作られた林道は曲がりくねっていてとても危険です
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出発前の打合せ
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イドンナップ山荘の修繕材料運び
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普段は通行止めのゲート
イドンナップ山荘に修繕用の材料を置き(帰りに清掃)、特別に通行の許可をいただいたゲートを開けて再出発です。 
ここからは19kmの整備されていないとても危険な林道を車で走ります。落石の恐れがあることはもちろんのこと、車1台がようやく通過できるような細い道。落石や倒木を道からよけ、途中の道路補修作業をしながら進みます。
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岩が突き出た細い道
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落石をのけながら進みます
新冠ポロシリ山荘到着後、早速、小屋の清掃、片付け、山荘看板の掲出、これから利用される登山者が快適に小屋を利用できるよう整備しました。
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真新しい看板の設置
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綺麗に清掃されたトイレ
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山小屋利用の協力金箱
翌日は、登山道パトロール班と小屋周辺班とに分かれて作業を実施。私は登山道の状況を把握するため登山道班に同行し、各種作業と、残雪と登山道の状況などを調査してきました
登山道は関係山岳会のご尽力により歩きやすく、道迷いをするような箇所はありませんでした。危険なところとしては、残雪をトラバースしなければならない急斜面の沢筋があり、山岳会の方のお話では、この残雪がなくなり、通れるようになった頃に山開きをするようにしているとのことでした。
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歩き始めは川原
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1620m付近の雪渓
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方向を示す岩の向きを手直し
アクティブ・レンジャー写真展が全道各地で開催されています。
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今年のポスター
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開催箇所と開催期間