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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

えりもを彩る、春の装い

2023年04月25日
えりも自然保護官事務所 竹村風力
みなさんこんにちは。竹村です。



えりもに来てまもなく3週間を迎えようとしていますが、毎日を過ごすうえで業務・生活などまだたどたどしい状況です。4月も後半を迎え、つくしが生えたりウグイスが鳴くなど、道南のえりも町にはようやく春がやってきました。 ただ春といったらやっぱり桜でしょうか。先日、襟裳岬で行ったゼニガタアザラシの個体数調査(センサス)の帰りに、「庶野さくら公園」へ立ち寄ったところ、一面の桜が我々を出迎えてくれました。小学生の頃、運動会の練習の帰り道など、道路を覆うように散った桜の花びらを踏みしめながら歩いたものです。
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庶野さくら公園
北海道の新年度というのは、まだまだ肌寒かったり、薄暗かったりするので、なかなか春を感じられません。どんどん暖かくなる4月後半からのこの時期はお気に入りです。近年はさくらを見に行こうどころか外出自粛が続き、季節の変わり目をなんとなくモヤっとしか感じられていませんでした。 えりもに初めて来たのが3月のおわりごろなので、えりもの春夏秋冬は果たしてどんな景色かまだ知りません。これから季節の移り変わりを存分に楽しみます。 庶野さくら公園は落ち着いた山に面していて、海からの風が気持ちのいい場所です。
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交通安全の旗
交通安全の旗には、アザラシの姿が!えりも町の周辺海域ではゼニガタアザラシが定住しています。また、えりも町はとても強い風が吹く町としても有名です。この旗は、風にさらされ破れてしまうことも少なくないそうです。
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夫婦ざくらへの道
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巨大な夫婦ざくら
庶野さくら公園には、夫婦ざくらという名の大きな桜の木があると聞き、早速見に行きました。驚くことに推定樹齢300歳!老夫婦です。歴史ある大木には、何らかのパワーを感じずにはいられません。悪さされないように、柵で囲ってあります。えりもは、北海道の長い冬や、冷たい海、ゼニガタアザラシなど、モノトーンな色合いが特徴的ですが、ここには立派な彩りがあります。
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真上から撮ったカタクリ
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下から近距離で撮ったカタクリ
帰り際、自然保護官の熊谷さんが何かを発見、なんだろう。足下を見るときれいなお花がありました。カタクリといって、春先に咲くユリの仲間です。写真をとりましたが、真上から撮ったので花の形が分かりにくくイマイチでした。そのとき熊谷さんによい花の撮り方を教わりました。周りの草をかきわけ、地面に合わせるように下から撮影すると花がくっきり見えました。



ゴールデンウィークが終われば、いよいよ定置網船に乗船しての、ゼニガタアザラシに関する調査が始まります。早朝からの乗船となるため、早起きができるか不安ですが、迷惑をかけないように挑みます。