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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

環境省アクティブ・レンジャー写真展~北の自然の舞台裏~

2023年06月01日
稚内 福井翔太

利尻礼文サロベツ国立公園(サロベツ)

稚内自然保護官事務所 アクティブ・レンジャー 福井翔太

星々 / エゾカンゾウ


サロベツ湿原 6月
 
 夏のサロベツは週替わりで開花している花が異なり、秋には紅葉した植物の黄褐色、冬は雪で真っ白な雪原がどこまでも続き、四季折々で違う美しい景色を見せてくれます。中でもエゾカンゾウは6月中旬頃から開花し、湿原が黄色で彩られるその光景はまさに圧巻です。2022年6月はエゾカンゾウが特にあたり年でサロベツ一面を覆いました。
 この花は朝に開花するとその日のうちにしぼんでしまう「一日花」と言われています。1つ1つの花が1日だけサロベツを覆い、無数の星々のように光輝いて見えました。

故郷 / ツメナガセキレイ


下サロベツ原野園地 5月

 植物の他にも野鳥の楽園と言われるサロベツ湿原には草原や湿原などの環境を好む小鳥たちが訪れます。
 ツメナガセキレイの和名は「ツメの長いセキレイ」、学名は「黄色い尾を動かす鳥」、英名は「黄色いセキレイ」という名の意味合いを持ち、サロベツには5月頃から繁殖のために訪れます。ツメナガセキレイがヤマドリゼンマイを口にくわえる姿が見られました。巣材にするのでしょうか?
 サロベツで生まれ育った生き物が、またこの場所で子育てができるような湿原の環境を維持していきたいです。