アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
環境省アクティブ・レンジャー写真展~北の自然の舞台裏~
2023年06月01日
洞爺湖
支笏洞爺国立公園(洞爺湖)
洞爺湖管理官事務所 アクティブ・レンジャー 小松 瑠菜 (現任:荻原 沙理)
原点
四十三山 6月
1910年の噴火では、有珠山の北山麓に多数の火口が形成され、熱泥流が洞爺湖に流れ込むとともに、大地が隆起し、四十三山(明治新山)が誕生しました。2008年に写真のような四十三山の散策道が整備されました。洞爺湖温泉からゆっくり歩いて1周3時間ほどのコースで、老若男女問わず気軽に足を運べるルートです。
洞爺湖温泉から散策を始めると、写真の石段が出迎えます。階段を登りきると、西丸山の火口を見ることができます。山頂部には展望台が整備されており、かつては支笏洞爺国立公園を代表する羊蹄山・洞爺湖・中島など、火山が生み出す絶景を一望できましたが、植生遷移が進み、現在は1910年の噴火からすっかり緑が回復しているため、一望することができません。火口群や断層群は森林でわかりにくくなっていますが、噴火から100年経過した植生を観察することができる、魅力的な散策路です。
洞爺湖温泉から散策を始めると、写真の石段が出迎えます。階段を登りきると、西丸山の火口を見ることができます。山頂部には展望台が整備されており、かつては支笏洞爺国立公園を代表する羊蹄山・洞爺湖・中島など、火山が生み出す絶景を一望できましたが、植生遷移が進み、現在は1910年の噴火からすっかり緑が回復しているため、一望することができません。火口群や断層群は森林でわかりにくくなっていますが、噴火から100年経過した植生を観察することができる、魅力的な散策路です。
ギンザンマシコ
羊蹄山周辺 10月
羊蹄山の巡視に行った際、ハイマツ (Pinus pumila) の深緑を背景に、真っ赤な被写体が視界に飛び込んできました。
複数羽で鳴き合いながら忙しなく飛んでおり、数秒間だけハイマツの枝にとまった際に、撮影することができました。撮影後に姿を確認したところ、正体は北海道以南ではまれにしか観察できないギンザンマシコ(Pinicola enucleator)。特徴的な紅色と悠々とした姿はなんとも美しく、見入ってしまいました。
ギンザンマシコが観察できるエリアとして、大雪山・知床半島・利尻島・日高山脈などが有名ですが、羊蹄山(1,898m)周辺のハイマツ帯でも見ることができます。羊蹄山登山や羊蹄山周辺の散策など、羊蹄山エリアで自然を楽しむ際は、是非ギンザンマシコの美しい姿を探してみてはいかがでしょうか。