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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

幻のミズバショウ

2023年06月13日
東川 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
旭岳温泉では今しか見られない珍しいお花が咲いています。

湿地でおなじみ、ミズバショウ。このミズバショウの何が珍しいのでしょうか。

――水の中で咲いているのです。

旭岳温泉のクロスカントリースキーコースのロータリーと呼ばれる部分は、少し低くなっているので雪解け水が集まり、大きな水たまり・・・というより池のようになり、水が引くまで2~3週間、年によっては数十もの水中花となったミズバショウが見ることができます。

ミズバショウの象徴とも言える白い部分は実は花びらではなく、お花を保護するために葉が変化した「苞(ほう)」で、仏様の背後にある炎に似ていることから、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれています。
本当のお花はこちら。

よく見ると小花が密生していますよね。
本来のミズバショウは自家受粉かハエ類の送粉によって子孫を残しますが、水中でも自家受粉は可能なのでしょうか・・・?ご存じの方がいたら教えてください。
今年の水中花は数が少なく、数輪がひっそりと咲いていました。
水たまりと言っても深いところは大人の膝まで水深があるので、長靴は必須、本気で撮影したければ胴長があると安全でしょう・・・。

先日、旭岳の山開き前に国立公園の入口から旭岳温泉までの約13kmを旭岳温泉部会やパークボランティアのみなさんの総勢20名で一斉清掃をしました。
TVモニター、タイヤ、座椅子など不法投棄と見られる悪質な物から、コンビニのビニール袋、ペットボトル等、使い捨てプラスチックのゴミも多かったです。ポイ捨てしたのではなく、たまたま落ちてしまったゴミもあるのかもしれませんが、プラスチックは自然には還りません。

日常ではマイバッグ・マイボトルを持ち歩き、ゴミとなるものを選択しない・買わない心がけで、そもそものゴミとなるものを出さない生活をしてみませんか。

参加していただいたみなさま、ありがとうございました。