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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

浜勇知園地 外来植物除去活動!!

2023年08月17日
稚内 福井翔太

サロベツ担当アクティブ・レンジャーの福井です。
 
7月の18日、19日の2日間にかけて稚内大谷高校の生徒と、利尻礼文サロベツ国立公園パークボランティアの会と共に外来種除去活動を行いました。
活動場所は稚内の浜勇知園地の園路沿いと浜辺です。

7月18日(パークボランティア4名 稚内大谷高校:28名)

初日は浜勇知園地の園路沿いに生えている外来植物を除去しました。
除去した外来植物の一部を紹介します。

メマツヨイグサ Oenothera biennis L.  ※1 ※2


原産国:北アメリカ(合衆国中部~太平洋岸)

栽培された個体が花壇などから出て行ってしまい分布が広がったと言われています。※1

ムラサキツメクサ Trifolium pratense L. ※1 ※2


原産国:ヨーロッパ

クローバーでおなじみのマメ科の外来植物です。
飼料作物や牧草として輸入されたものが広がったと言われています。



1日目は45Lのゴミ袋を16袋分除去しました。

7月19日(パークボランティア3名 稚内大谷高校:55名)

翌日は浜辺での外来種の除去活動を実施しました。
主に除去したのはオニハマダイコンです。

オニハマダイコン Cakile edentula (Bigel.)Hook. ※1 ※2


原産国 北アメリカ東岸中北部

侵入の原因は海流によるものと言われています。



2日目は45Lのゴミ袋で約20袋分除去しました。

 

2日間にかけての活動を終えて・・・

大谷高校の生徒より「いざ探し始めてみると次から次へと外来種が見つかり驚いた」と反応を頂きました。
 実際に触れる機会が無いと、今回の浜勇知園地内に生える植物や普段市街地で目にする植物が、在来種なのか外来種なのか解らなかったと思います。
これ機に今後は身近な植物にも目を向けてもらえたらと思います。
 
2日間で除去した外来植物は、合計で300kgにもなりました。
人間の活動によって侵入した外来植物は、在来植物の生育に影響を与えてしまう恐れがあるため、早期に発見と防除を行なうことで広げないように気をつけなければいけません。
 
今後も地域や関係者と協力しながら、根気よく対応していきたいと思います。
大谷高校の生徒の皆様とパークボランティアの皆様、今回はご協力ありがとうございました。

 
 

参考・引用

※1 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七『日本帰化植物写真図鑑-Plant invader 600種-』全国農村教育協会(2005)
※2 北海道の外来種リスト(ブルーリスト)- 北海道環境生活部自然環境局
(北海道内の外来種について、侵入の経緯や、生態や特性、懸念される影響などが取りまとめられています。 クリックするとご覧いただけます。)

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