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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

2023年の発見(植物編)!

2024年01月11日
稚内 中村一貴
新年明けましておめでとうございます!
稚内自然保護官事務所ARの中村です。
 
昨年の4月に利尻担当のARとして着任しましたがあっというまに年が明けてしまいました。
今回は昨年、利尻で出会った印象が深い草花を紹介しようと思います。
 
利尻山ではリシリヒナゲシをはじめ様々な高山植物を観察することができました。リシリヒナゲシは利尻島の固有種です。初めて見たときは登山の疲れも吹き飛ぶほど嬉しかったです。
 

リシリヒナゲシ
 
ほかには同じく固有種であるボタンキンバイも見ることができました。当たり年には斜面いっぱいに咲くとのことで今年は、そんな光景が見られればいいなと、今から徳を積んでおこうかと思います。
 
ボタンキンバイ

利尻山以外でもポン山や姫沼でも数え切れないくらいの植物を観察することができます。
 
大きな白い花びらが特徴的なオオバナノエンレイソウと細長い白い花が特徴的なヒトリシズカ。オオバナノエンレイソウは本州ではなかなか見かけることはないですが、利尻島では島内で広く見ることができます。
 

オオバナノエンレイソウとヒトリシズカ
 
姫沼からポン山に向かう通称「ポン山・姫沼コース」ではギンリョウソウを見ることができました。葉緑体を持たないため真っ白で、菌類から栄養を得て暮らしています。大学生の頃、宮城県での実習で見たことがあり、遠く離れた利尻の地で再会するとは、何か不思議な巡り合わせを感じました。
 
 
ギンリョウソウ
 
南浜湿原は利尻島内では数少ない湿原と特徴的な植物を観察することができます。ミズゴケやモウセンゴケをはじめ、春にはミツガシワ、夏にはカキツバタを見ることができ、天候が良ければ利尻山も眺めることができます。
 

ミズゴケとモウセンゴケ


ミツガシワ


カキツバタ
 
利尻島は高山から海岸の岩場、湿地等の多様な環境のおかげで様々な植物を見ることができます。まだまだ出会えていない植物もたくさんありますので、春になるのが待ち遠しいです。次回は、動物にスポットをあててご紹介しようと思います。
最後になりますが、今年も皆様に少しでも国立公園の魅力を伝えられる投稿ができるよう頑張っていきます。引き続き、本年もどうぞよろしくお願いします!