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アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
2024年世界湿地の日イベント報告
2024年03月27日
苫小牧
こんにちは。ウトナイ湖担当の大久保です。
毎年2月2日は、湿地の保全・回復を呼びかける「世界湿地の日」と国連が定めており、多くの生き物のすみかとなる湿地を守るイベントが全世界で行われます。
2024年度は「湿地と人が織りなす暮らし 慈しみ、育み、支える」をテーマに各地で講演会や観察会などが模様されました。
ウトナイ湖でも毎年世界湿地の日を記念してイベントをおこなっています。今年度も2月3日(土)に冬のウトナイ湖のことをもっと知ってもらおうと観察会を企画し、当日は14名の方が参加してくれました。遅くなりましたが今回はその観察会の様子を報告します。
まずは、世界湿地の日やウトナイ湖について草留係員からのお話。湿地やウトナイ湖の自然についてレクチャーを受けた後、冬のウトナイ湖を観察しに外に出ました。
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ウトナイ湖に注ぎ込む川の一つ、オタルマップ川に生息する生き物を探しに行く道中、冬芽や野鳥を観察しながら歩きました。途中の散策路沿いでシマエナガが登場し、気分が盛り上がりました!!
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寒い冬、川の中では生き物たちはどんな場所で暮らしているのか。
オタルマップ川に到着し、橋の上にいる参加者から生き物がいそうな場所を指してもらって草留係員と大久保でガサガサしました。
※たも網を使って魚などの生き物をとる遊びは、「ガサガサ」と呼ばれています。私は魚とり初心者なので、そう呼ばれていることを初めて知り、「ガサガサ」まさしく!って思いました。
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寒い川の中で生き物たちは、川の流れが弱く、木の根っこや落ち葉の下でじっとして寒さをしのいで身を隠しているようです。そのあたりをガサガサすると魚が取れます。事前調査ではたくさんの生き物を採取することができたのですが、この日は、なかなか網に生き物が入らず、釣果は10分ほどのガサガサで草留係員がとった「モツゴ」1匹のみでした。
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気を取り直し、川が注ぎ込むウトナイ湖へと進み、雪と氷の一面となった湖上から湖や川の恵みと暮らす野鳥を観察しました。(十分に安全管理対策をした上で湖上に立ち入っています。普段は湖上への立ち入りは禁止となっています。)
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冬のウトナイ湖を散策した後、センターに戻り当日採取した魚と事前調査で採取した魚(モツゴ、ビリンゴ、ギンブナ)をじっくり観察し、種判別しました。
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今回観察した魚たちは、野鳥の重要な餌資源となっているかもしれません。ウトナイ湖には渡り鳥が休息に立ち寄ったり、湖の水草を食べたりしているほか、湖のまわりの林の木や草の種や実をたべる鳥もいます。鳥たちにとってウトナイ湖は重要な生活環境として役割を果たしています。
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今回は水生生物という視点で湿地のことを知ってもらいました。観察会を開催することで、湿地は様々な恵みをもたらし、多くの生命を育んでいることに改めて気づかされました。これからももっと湿地のことを知って、多くの人に湿地の重要性を伝え、渡り鳥を含む湿地の生態系を多くの人たちと守っていけたらいいなと思いました。
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ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
毎年2月2日は、湿地の保全・回復を呼びかける「世界湿地の日」と国連が定めており、多くの生き物のすみかとなる湿地を守るイベントが全世界で行われます。
2024年度は「湿地と人が織りなす暮らし 慈しみ、育み、支える」をテーマに各地で講演会や観察会などが模様されました。
ウトナイ湖でも毎年世界湿地の日を記念してイベントをおこなっています。今年度も2月3日(土)に冬のウトナイ湖のことをもっと知ってもらおうと観察会を企画し、当日は14名の方が参加してくれました。遅くなりましたが今回はその観察会の様子を報告します。
まずは、世界湿地の日やウトナイ湖について草留係員からのお話。湿地やウトナイ湖の自然についてレクチャーを受けた後、冬のウトナイ湖を観察しに外に出ました。
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ウトナイ湖に注ぎ込む川の一つ、オタルマップ川に生息する生き物を探しに行く道中、冬芽や野鳥を観察しながら歩きました。途中の散策路沿いでシマエナガが登場し、気分が盛り上がりました!!
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寒い冬、川の中では生き物たちはどんな場所で暮らしているのか。
オタルマップ川に到着し、橋の上にいる参加者から生き物がいそうな場所を指してもらって草留係員と大久保でガサガサしました。
※たも網を使って魚などの生き物をとる遊びは、「ガサガサ」と呼ばれています。私は魚とり初心者なので、そう呼ばれていることを初めて知り、「ガサガサ」まさしく!って思いました。
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寒い川の中で生き物たちは、川の流れが弱く、木の根っこや落ち葉の下でじっとして寒さをしのいで身を隠しているようです。そのあたりをガサガサすると魚が取れます。事前調査ではたくさんの生き物を採取することができたのですが、この日は、なかなか網に生き物が入らず、釣果は10分ほどのガサガサで草留係員がとった「モツゴ」1匹のみでした。
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気を取り直し、川が注ぎ込むウトナイ湖へと進み、雪と氷の一面となった湖上から湖や川の恵みと暮らす野鳥を観察しました。(十分に安全管理対策をした上で湖上に立ち入っています。普段は湖上への立ち入りは禁止となっています。)
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冬のウトナイ湖を散策した後、センターに戻り当日採取した魚と事前調査で採取した魚(モツゴ、ビリンゴ、ギンブナ)をじっくり観察し、種判別しました。
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今回観察した魚たちは、野鳥の重要な餌資源となっているかもしれません。ウトナイ湖には渡り鳥が休息に立ち寄ったり、湖の水草を食べたりしているほか、湖のまわりの林の木や草の種や実をたべる鳥もいます。鳥たちにとってウトナイ湖は重要な生活環境として役割を果たしています。
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今回は水生生物という視点で湿地のことを知ってもらいました。観察会を開催することで、湿地は様々な恵みをもたらし、多くの生命を育んでいることに改めて気づかされました。これからももっと湿地のことを知って、多くの人に湿地の重要性を伝え、渡り鳥を含む湿地の生態系を多くの人たちと守っていけたらいいなと思いました。
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ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。